19万kmでも600万円で落札! ランチア「デルタHFインテグラーレ・エボ2」の人気は健在
WRCファンならずとも、ラリーカーとして抜群の人気を誇るランチア「デルタHFインテグラーレ」。このモデル末期の限定色バージョンの市場での人気はいかほどなのか、最新オークション結果から見てみよう。
闘うランチアの象徴だった「デルタHFインテグラーレ」
ランチア「デルタHFインテグラーレ」といえば、WRC(世界ラリー選手権)での活躍が思い起こされる。
1987年、参加できるマシンがそれまでのグループB規定からグループAへと変更になったWRCに、ランチアは「デルタHF4WD」で参戦。ドライバーのユハ・カンクネンがドライバーズタイトルを獲得し、マニファクチャラーチャンピオンシップもランチアのものとなった。
その後WRCには、マツダが「ファミリア4WD」、アウディは「クーペクワトロ」で参戦していたが、トヨタが「セリカGT−Four」、三菱は「ギャランVR-4」、そしてその後継モデルである「ランサー・エボリューション」、スバルは「レガシィ」とその後に「インプレッサWRX」で参戦するようになると、ランチア・デルタも含めたこの4社がチャンピオンを争うようになった。
そこで求められるのが、ベースとなるモデルのレベルアップとなる。グループAというのは、市販モデルからの改造範囲が狭く、ベースモデルの出来が、勝利するための第一条件となってくるからだ。
そこでランチアは、デルタを進化させていった。
当初のHF4WDから、ドアパネルと溶接したブリスターフェンダーを採用した「HFインテグラーレ」へ。さらにそれまでの8バルブから16バルブへとエンジンを変更した「HFインテグラーレ16v」。ブリスターフェンダーがリアドアパネルと一体化された「HFインテグラーレ16vエボルツィオーネ」。そしてモデル末期となる1993年に登場したのが、今回紹介するランチア「デルタHFインテグラーレ・エボルツィオーネII」である。
ところが、このランチア・デルタHFインテグラーレ・エボルツィオーネIIは、じつはWRCには参戦していない。というのもランチアは、1993年限りでWRCから撤退してしまったからだ。その最終年度に、ランチアのドライバーを務めていたのが、カルロス・サインツ。現在F1ドライバーとして活躍している、カルロス・サインツJrの父親だった。
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