セダンの人気は本当に落ちている? 最近のセダンを購入する人の傾向とは
セダンは歴史的名車が多い? セダンの本当の価値とは
セダンの位置付けが「4ドアスポーツカー」に変わりつつあるようですが、いま現時点でセダンの販売を支えているのは、スポーツカーに憧れている層ばかりでもないようです。
ある自動車業界関係者は次のように分析します。
「セダンを購入する人の多くは、そのモデルだけに興味を持っている『指名買い』といえます。これは単にそのモデルが気に入っているという話ばかりでもありません。
例えば、クラウンなどは法人販売も多く、車検のタイミングでほぼ自動的に新車へと代替えすることも少なくありません。
同様に個人客でも、ずっとクラウンを乗り継いできたような人は、クラウンを継続して購入する傾向があるようです。これも『指名買い』の一種といえますが、極端にいえば実車を見ないで名前だけで購入する人もいるようです」

こうしたことが起こるのは、やはりセダンがかつてクルマの基本形であり、SUVやミニバンとは比較にならないほどの歴史があるためでしょう。
実際に、現在各ブランドにラインナップされているセダンの多くは長い歴史を持つ名車です。そういう意味では、セダンはそのブランドの歴史を示す重要なモデルといえるのです。
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技術の進歩により、クルマの機能差は少なくなっているといわれています。そのなかで、今後の新車販売を左右する要素のひとつとして、そのブランドへの愛着心といった形のないものが重要になります。
かつて「いつかはクラウン」という若き日のあこがれを持っている人にとっては、話題の新型車よりも、クラウンが魅力に見えることでしょう。セダンの本当にアピールするべきは、その歴史と伝統に裏打ちされたブランド力なのかもしれません。
Writer: PeacockBlue K.K. 瓜生洋明
自動車系インターネット・メディア、大手IT企業、外資系出版社を経て、2017年にPeacock Blue K.K./株式会社ピーコックブルーを創業。グローバルな視点にもとづくビジネスコラムから人文科学の知識を活かしたオリジナルコラムまで、その守備範囲は多岐にわたる。




















































































