コロナ禍でバッテリー上がりトラブルが続出?性能が高いバッテリーの選び方とは

新型コロナ禍において日本全国で外出自粛が続き、クルマに乗る機会が減少したことで、バッテリー上がりを起こすクルマが増えているそうです。どうせ交換するならば良いバッテリーに変えたいところですが、良いバッテリーとは一体どのようなものなのでしょうか。

どのポイントをチェックすれば良い?「高性能バッテリー」を選ぶ方法

 全世界で流行している新型コロナの問題は日本でも大きな問題となっており、いまだに積極的な外出がなかなかしづらい傾向です。以前、大規模な外出自粛要請が発生した際は多くの人が要請に従い、その結果クルマに乗る機会も減少しました。

パナソニック「caos」バッテリーと一般的なバッテリー
パナソニック「caos」バッテリーと一般的なバッテリー

 クルマに乗る機会が減ることで起きやすくなるトラブルといえば、「バッテリー上がり」です。

 いちど上がってしまったバッテリーは本来の性能に戻ることはなく、交換するならば新品のバッテリーに交換するほかありません。

 どうせ交換するならば性能が高いバッテリーに変えたいと誰もが思うはずですが、バッテリーの良し悪しは意外と知られていないものです。性能が高いバッテリーとは一体どのようなものなのでしょうか。

●良いバッテリーの条件その1 「大容量であること」

 バッテリーとはクルマが発電した電気を溜めておき、エンジンの始動や走行中に発電量が足りなくなった場合に電力を補う装置です。どんなバッテリーにも容量が存在し、たとえば「120D31L」という規格のバッテリーの場合は、頭の数字120が電力の最大容量です。「S-95」という規格のバッテリーの場合は、末尾の95が最大容量です。

 この最大容量が大きくなればなるほど大容量の電力を溜めておくことが可能ですが、クルマのバッテリー設置スペースにはサイズ的な限界があり、容易に容量を増やすことができない場合があります。しかし、一部のバッテリーではサイズが全く同じでも容量が大きなモデルがあるのです。

 うえの画像にあるふたつのバッテリーはサイズ的にはほぼ同じですが、右の黒いバッテリーはS-95、対する青いバッテリーの容量はS-115となっており、より大容量です。このようなバッテリーを選ぶことでより多くの電気を溜めておくことができるので、バッテリー上がりの心配をすることが減り、アイドリングストップ車の場合はより長い時間エンジンが停止できるので、省燃費効果も期待できるというわけです。

●良いバッテリーの条件その2 「低下した電圧がすぐに回復すること」

 エンジンを始動する時は、セルモーターに大電流を供給するため一時的にバッテリーの電圧が低下します。しかし、低下した電圧を素早く回復させる性能が高いバッテリーであれば、大容量化と併せてクルマの省燃費性能を支えてくれます。

 また、電圧がすぐに安定することでクルマの電気部品やオーディオなどに安定した電気を供給することができ、電気機器の作動も安定するほか、オーディオの高音質化も期待できます。

●良いバッテリーの条件その3 「長持ち性能が高く、長期間使えること」

 バッテリーの交換はおよそ3年が目安と言われていますが、使用を続ければ続けるほど経年劣化により電圧は低下していきます。電圧が一定水準以下になると、アイドリングストップシステムが作動しなくなるばかりか、エンジンの始動そのものができなくなります。

 販売されているバッテリーには色々なメーカーのものがありますが、なかには「長持ち性能」がセールスポイントとして売られているものがあります。たとえばうえの画像にある青いバッテリーでは、「長もち約1.77倍(当社比)」が謳われています。長持ち性能が高いバッテリーを使うことで、より長期間バッテリーを使うことができ、お財布にも優しいというわけです。

●良いバッテリーの条件その4 「軽量であること」

 クルマには様々な部品が使われていますが、技術者たちは部品の設計をする際に、より軽量に作ろうと努力しています。クルマは重量が軽ければ加速も燃費も良くなりますし、運動性能も上がる傾向にあるためです。

 軽いバッテリーを選ぶことでそれらの性能がすべて向上するほか、交換する時の作業も容易になります。

●良いバッテリーの条件その5 「バッテリー液補充の手間が少ないこと」

 バッテリーは電気分解や蒸発によってバッテリー液が減少します。そして、バッテリー液が不足したまま使用を続けると、バッテリーの寿命が極端に短くなったり、故障の発生リスクが高まります。

 減液抑制性能が高いバッテリーを選べば、長期間バッテリー液を補充する手間が発生しないほか、補充作業自体がなくなるため安全性を確保することが可能です。

●良いバッテリーの条件その6 「信頼できる生産国であること」

 最近ではネットショップを利用して商品を購入することが当たり前になってきましたが、その弊害として安価で低品質なものも多く出回るようになりました。価格が安いバッテリーは大抵のものが海外製で、なかには聞いたことが無いメーカーの製品であったりもします。

 国産バッテリーのなかにはバッテリー内部原料の鉛の加工から組み立てまで、すべて国内生産にこだわって最新鋭の生産ラインで作られてるものもありますので、購入しようと考えているバッテリーのメーカーHPを見て調べてみるのもオススメです。

※ ※ ※

 経年劣化により少しずつ性能が下がっていくイメージのあるバッテリーですが、実は最近のバッテリーでは突如としてバッテリーが上がってしまう事例も多々発生しています。

 とくに、夏場や冬場にはクルマが大量の電気を使うのでバッテリーの負担が大きくなり、バッテリーの「突然死」のリスクも高まってしまいます。もし自分のクルマに装着されているバッテリーが購入から2年以上経過している場合は、カー用品店やガソリンスタンドなどでチェックしてもらうことをオススメします。

 安心・安全なカーライフのために、バッテリーのこまめなチェックと早めの交換を心がけ、交換する際には上述したような性能の高いバッテリーを選ぶことを心がけてみてください。

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