住んでいる地域にディーラーがあるのに、わざわざ他県で購入するメリットはあるのでしょうか。

「決算期や営業マン個人の成績などの関係で、値引きと納期などの差が出てくる可能性があります。たとえば、地元のディーラーでは人気車の納期が半年かかるものが、他県のディーラーではたまたまキャンセルになった車両があって2か月で納車できるというケースもあります。

　また個人の営業成績に直結する決算期などは、できるだけ値引きも頑張る傾向があるようです。最近では、以前のような何軒もディーラーを回っての値引き合戦は減りつつありますが、オプションや納期を優遇したり、多少の距離があっても納車のお手伝いをするなどのサービス部分でフォローさせていただいております」（T氏）

　ただし、他県のディーラーでより多くの値引きが引き出せたとしても、そこまでの交通費などが余計にかかることなどを考えると、思った以上に差額が出ない場合もあります。

　それでも人気車の納期が早まることがあるなら、多少遠くても他県で購入するメリットになるといえるでしょう。

　では他県でクルマを購入するデメリットはあるのでしょうか。

「基本的にはないと思いますが、強いて挙げるなら、自宅に納車する場合に納車費用として高速代などが追加で必要になる可能性があります。この部分は事前の商談でお客さまと相談する部分になるかと思います。

　もうひとつは、アフターサービスの問題です。基本的にはセールス担当が対応させていただきますが、定期点検や車検、故障や修理のご相談などでディーラーにお越しいただくために最寄りのディーラーより若干時間がかかる部分はあります。それでも隣接した県同士であれば、それほどの距離もないかと思われます」（T氏）

　新車の場合は新車保証が付いており、全国のディーラーで故障や修理にも対応してもらえるため、アフターサービスについても心配ないといえます。

「よほどカスタムされた車両以外は、全国どこで購入されても整備や修理などの相談に乗れます。

　ただし担当者によっては、やはり自分のところで購入していただいたお客さまの優先度が高くなってしまということもあるようです。それでも、わざわざお越しいただいた大切お客さまですから、最大限対応させていただきます」（T氏）

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　他県で新車を購入してもデメリットはほとんどなく、より良い条件の提示がある可能性もあります。

　値引き額や、オプションのサービス、納期、登録までを総合的に判断するために、地元のディーラーと同系列の別店舗などで見積もりを取って比較してみるとよいでしょう。