本当に売る気あった!? 特別なモデルじゃない珍車5選
あのトヨタにも実は珍車がある!?
●トヨタ「キャバリエ」
1970年代から1980年代にかけて、日米間で大いに問題となったのが貿易摩擦です。とくに自動車と家電については日本から大量に輸出されていたため、貿易摩擦の象徴的な製品として挙げられます。
その解消に向けて、国産自動車メーカーは北米で現地生産を開始しましたが、完全に解消したわけではありません。
そこでトヨタは、1996年に「キャバリエ」を日本で発売。GMのシボレー「キャバリエ」をトヨタが輸入し、トヨタブランドで販売するという「日米産業協力プロジェクト」の一貫で誕生したモデルです。
日本で販売するにあたっては、右ハンドル化やウインカーレバーの移設、灯火類など細かく改良され、エンブレムも「トヨタ」に変更されています。
ボディは2ドアクーペと4ドアセダンが設定され、サイズは全長4595mm×全幅1735mm×全高1395mm(セダン)とアメリカ車ながらも国産ミドルクラスと同等でした。
搭載されたエンジンは150馬力を発揮する2.4リッター直列4気筒で、燃費は9.8km/L(10・15モード)と、スペック的には標準的といえます。
当時、アコードワゴンやシビッククーペなど、北米で生産されたモデルを日本へ輸入するのは一定の成果を収めていました。
しかし、キャバリエは181万円(消費税含まず)からと安価な価格設定でもヒットすることなく、2000年に輸入が打ち切られ、販売を終了。
現在はごくわずかですが中古車が流通しており、かなり安価です。人とは違うクルマを探している人にはアリではないでしょうか。
●スバル「インプレッサ SRX」
1992年に発売されたスバル初代「インプレッサ」は、新世代のコンパクトセダン/ステーションワゴンとして開発されたモデルです。
ハイパワーなエンジンとフルタイム4WDを組み合わせた「WRX」が世界ラリー選手権で活躍したことで、スバルのブランドイメージ向上にも貢献。
また、WRX以外にも1.5リッターから2リッターエンジンを搭載したベーシックなモデルがラインナップされ、スポーツドライビングを好むユーザーだけでなく、幅広い層からも支持されました。
そして、1998年には自然吸気エンジンを搭載したスポーティなフルタイム4WD車、「インプレッサ SRX」を追加ラインナップ。
エンジンは155馬力を発揮する2リッター水平対向4気筒DOHCで、可変バルブタイミング機構と可変吸気システムを装備することで低回転域のトルクの増大が図られ、トランスミッションは5速MTと4速ATを設定。
足まわりには、フロントブレーキに2ポットキャリパーと15インチベンチレーテッドディスクが装備され、前後サスペンションにスタビライザーを採用するなど、高い運動性能を実現しています。
また、MOMO製本革巻ステアリングやホワイトメーター、専用のスポーツシートが装備されるなど、内装をスポーティに演出。
高いシャシ性能を誇りながら、アンダーパワーなエンジンという組み合わせは、かつての英国製スポーツカーを彷彿とさせ、SRXの価格はWRXよりも60万円も安価に設定されていましたが、残念ながらヒット作にはなりませんでした。
なお、第2世代のインプレッサにも「WRX NA」というスポーティな自然吸気エンジン車がラインナップされましたが、やはり人気グレードにはなりませんでした。
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最後に紹介したインプレッサ SRXのような、シャシ性能がエンジン性能を上まわるクルマは、運転すると楽しいものです。
それとは逆に、エンジン性能ばかりが突出してしまうと、危険なクルマとなってしまいます。昭和の頃に誕生したターボ車がまさにそれで、ドライバーの腕がないと速く走ることはできませんでした。
いまでは、エンジン性能がシャシ性能を上まわるようなクルマはほとんどありませんが、それほど自動車の技術が成熟したということでしょう。
またまたジェネリックと言うかリサイクルな記事ですね。