人気再燃の西部警察 「マシンX」に憧れた人多数 いま復活の名車達

かつて一世風靡した人気刑事ドラマとして「西部警察」が挙げられます。非日常的なストーリーながらその過激な演出などが当時の若者から支持され瞬く間にブームと化しました。なかでも、劇中に登場する車両はさまざまカスタマイズが施され男心をくすぐるアイテムとなっていました。今回は、そのなかから日産「スカイラインターボ(ジャパン)」がベースの「マシンX」を紹介します。

西部警察の特別捜査車両「マシンX」はどのような経緯で誕生したのか

 2020年8月、昭和の大スターの1人である渡哲也さんが亡くなった。世代によって思い出はそれぞれだが、40代から50代にとっては1979年から1984年にテレビ朝日系列で放送された「西部警察」で演じた大門圭介のイメージが強いと思います。
 
 西部警察の内容や今では再現不可能な爆破シーンやカーチェイスなどは、さまざまなメディアで報じられていますが、ここではクルマメディアならではの情報をお届けします。
 
 それは番組に華を添えた「特別機動車両」の存在です。実は筆者(山本シンヤ)は、これらの車両の開発を担当した福田正健さん人に製作の経緯や苦労話などをお聞きしました。

通称ジャパンといわれる日産「スカイラインターボ」がベースの「マシンX」
通称ジャパンといわれる日産「スカイラインターボ」がベースの「マシンX」

 最初に紹介するのは大門軍団に初めて導入された特別捜査車両「マシンX」です。

――西部警察の車両の開発を一手に引き受けたのが福田さんですが、どのような経緯で開発依頼が来たのでしょう?

福田:劇用車の依頼を受けたのは石原プロモーション(以下石原プロ)のスポンサーである日産自動車でした。

 恐らく宣伝部に連絡が来て「このようなクルマを作れませんか?」といった感じだったのでしょう。

 しかし、日産自動車は大量生産の物作りのノウハウはありますが一品対応となると話は別です。そこで日産自動車から「スカイラインだから」ということで我々の会社(日産プリンス自動車販売)に日産の宣伝課からオーダーが来ました。

 私は一品対応のオーダーメイド車両開発をおこなう「特車課」に所属しており、その流れで引き受けたというわけです。

――石原プロからはどのようなオーダーが?

福田:記憶は定かではありませんが、実は具体的な指示はなく「とにかく派手なことをしたい」といわれましたね。

――最初は「スカイラインターボ(ジャパン)」がベースの「マシンX」です。

福田:そもそも具体的なオーダーがないので、私が「このようなシーンでこんな装備があったらいいよね」と考え、「それを実現するには?」と形にしていきました。

――マシンXは52種類の特殊装備が特徴でしたが、何か思い出に残る機能などは?

福田:凄いクルマであることを印象づけるために、とにかく「画面映り」を気にしました。

 最高速は240km/hという設定でしたが、それをアピールするにはインパネのスピードメーターとは別にメーターを配置。

 実際に240km/hは出ませんがメーターの動きはリアルにしたい。そこでスピードメーターのギア比を倍にして100km/hのときに200km/hと表示するように。タコメーターもシッカリ連動させリアルさにもこだわりました。

――助手席側に設置された大型コンピューターやカメラ、サーチライトは?

福田:飛行機のコクピットをイメージしてさまざまなスイッチや無線機をレイアウトしています。各スイッチにはシッカリと機能表示も入れ、無線機も全周波数が傍受できる商品を選択しました。また、犯人の軌跡を表示するためにセンターに小さなブラウン管も装着しました。

――機能はもちろんですが、ディテールもかなりこだわっていたように思います。

福田:当時は仕事として一生懸命でしたが、モノ作りをする者として「嘘でいいのかな?」という葛藤もありました。なので、さまざまな機能は例え言葉だけであっても、できるだけ嘘にならないように。

 自動車電話も当時はインターフォンを元に製作しましたが、今後出てきそうな雰囲気はありました。ちょうどリアルと空想の狭間の時期だったのかもしれませんね。

 石原プロは「とにかくド派手に」、ましてや「マシンガンの装着」などといわれましたがが、弊社はスカイラインを扱っていますので、「クルマのイメージを悪くしたくない」という想いがありました。

 そこで攻撃用のアイテムではなく、「発信ペイント」や「レーダー」など犯人の追跡に役に立つアイテムをメインに採用。シフトノブのボタンで作動する発信ペイントは本物の現金輸送車が使っていた「ペイントボール」がアイデアで、ペイント自体が信号を発信することで居場所が特定できるという設定でした。

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