いすゞだけじゃない!? 名門ロータスが手掛けた車5選
もうひとつの「ハンドリングバイロータス」とは!?
●フォード「エスコート」
1960年代には、ロータスと英国フォードは密接な関係があり、1963年にはフォード「コルチナ」をベースにロータス製エンジンとリアサスペンションを搭載したロータス「コルチナ」がデビュー。
コンパクトな2ドアセダンで、初期のモデルにはドアやボンネットがアルミ製とされるなど、レースでも活躍しました。
このコルチナの登場から4年後に、英国フォードはよりコンパクトな2ドアセダンの「エスコート」を発売。当初は1.1リッターと1.3リッターの直列4気筒OHVエンジンを搭載するファミリーカーとして登場し、ボディタイプも3ドアバン、4ドアセダンを追加ラインナップ。
さらに、1968年には64馬力を発揮するスポーティな「エスコート1300GT」を発売すると、矢継ぎ早にロータス製1.6リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載した「エスコートツインカム」が登場します。
このエンジンはロータスの2シーターライトウェイト スポーツカーとして、アメリカでもヒットした「エラン」に搭載されたもので、最高出力106馬力を発揮。
8年間生産されたエスコートのなかでも、このエスコートツインカムは生産期間が3年にも満たないほど短命で、いまではかなり貴重な存在です。
●プロトン「サトリアネオ」
ロータスの歴史上、かつてはトヨタと提携していた時期があり、その後はGMの傘下、そして1996年にはマレーシアのプロトン傘下となって、現在は中国のジーリーグループが親会社です。
このプロトンから2006年に発売されたFFコンパクトカーが「サトリアネオ」です。
初代となる「サトリア」はもともと三菱との提携によりミラージュがベースのモデルで、2代目となるサトリアネオも基本的なレイアウトやコンポーネンツは、同じくミラージュにならっていますが、シャシやエンジン、多くの主要部品は自社開発です。
そして、サトリアネオには1.3リッターのエントリーグレードのほか、113馬力を誇る1.6リッター直列4気筒エンジンを搭載した高性能グレードが存在。ラリーをメインにモータースポーツでも活躍し、日本にも正規輸入されていました。
またサトリアネオの足回りはフロントにストラット、リアにマルチリンクを採用し、1.6リッターモデルはロータスによりチューニングされており、優れたハンドリングを実現。
リアゲートには、いすゞのモデルを彷彿とさせる「ハンドリングバイロータス」のエンブレムが装着されています。
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これまでロータスが開発したレースカー、市販車は数多く存在しますが、すべての車両には固有の番号(型式)が付与されています。
たとえば、現在ケータハムが販売している「7」、ロータスヨーロッパのシリーズ1は「46」、1987年に中嶋悟氏とアイルトン・セナが乗って活躍したホンダエンジンを搭載したF1マシンが「99T」といった具合です。
なかでもユニークなのが「108」で、これは1992年に開催されたバルセロナオリンピックに出場するイギリス人選手のために開発されたカーボン製の自転車で、決勝では見事金メダルを獲得しました。
確かセリカXX ga61もハンドリングにロータスが関わっていたようですね。