見た目を裏切るオフロード車があった!? 悪路もこなす4WDコンパクトカー3選
都会的なボディに本格オフロード車の性能を注入
●スズキ「エスクード」
![スタイリッシュながら本格オフローダーにも負けない悪路走破性能だった「エスクード」](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2020/07/20200721_suzuki_escudo_009.jpg?v=1595327461)
1988年に発売されたスズキ初代「エスクード」は、全長3560mm×全幅1635mm×全高1665mmのコンパクトサイズながら、直線基調のデザインやブリスターフェンダーによって力強さを表現した3ドアのSUVです。
シャシは本格的なクロスカントリー4WD車と同様なラダーフレームにボディを架装する構造で、サスペンションはフロントにストラット、リアにリジッドアクスルを採用することで、悪路走破性を高めています。
搭載されたエンジンは、デビュー当初が82馬力の1.6リッター直列4気筒で、後に100馬力に向上。さらに2リッターの直列4気筒ディーゼルやV型6気筒、最終的には2.5リッターV型6気筒を搭載するなど、ハイパワー化しました。
4WDシステムは手動切り替えのパートタイム式で、現在の「ジムニー」などと同様な4WD時に「ハイ」と「ロー」の2速副変速機が採用されています。
1990年にはソフトトップの後部をハードトップ化した「レジントップ」、全長を415mm延長した5ドアの「ノマド」が追加されるなど、幅広いニーズに対応。
乗用車的かつ都会的なデザインの、シティユースも悪路も走れるオールラウンダーとして、初代エスクードは国内外で高い人気を誇りました。
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近年、国産クロスカントリー4WD車は激減してしまいました。RVブームが去ったことによる影響ですが、やはりクロスカントリー4WD車は燃費や乗り心地の悪さは拭えなかったため、普段使いには適していなかったということでしょう。
日本でトヨタ「ランドクルーザー」や、ジムニーがフルに性能を発揮するシーンはほとんどありませんが、本物の道具が放つオーラは魅力的で、両車とも長い歴史を刻んでいる理由といえます。