クーペでもカブリオレでもない、ポルシェ「911タルガ」歴代モデル7選

デザイン的に原点回帰した911タルガ

 第4世代となるタイプ993型の911は、1993年秋に新しいボディデザインで登場し、1995年11月から新しいタルガコンセプトが開発される。

●タイプ993 911タルガ

ロールバーが廃止されたタイプ993 911タルガ
ロールバーが廃止されたタイプ993 911タルガ

 911で初めてフロントウイングが広くなり、大幅にフラット化された。またリアウイングも幅が広くなり、リアに向かって直線的なルーフラインを描くようになった。

 エンジンとシャシの大幅な改良に加えて、993世代ではタルガのコンセプトはまったく異なるものになり、ロールバーが廃止された。

 ルーフは、フロントウインドウフレームからリアへと続く断熱ガラス製の着色ガラスとなった。電動式の分割されたルーフは、ボタンを押すだけでスムーズに開き、ワイドスライドルーフのようにリアウインドウの後ろに格納。

 この新しいソリューションの主な利点は、ルーフを閉じたときの風切り音の低減と、太陽の光をたっぷりと浴びられる室内環境の実現にあった。

 このテーパー状のリアウインドウは、その後のタルガに継承されていくことになる。

 993シリーズの新しいタルガのコンセプトは、クラシックなクーペのルーフラインを根本的に変えることなく、オープントップのドライビングプレジャーを911と初めて融合させることに成功した。

●タイプ996 911タルガ

ガラス表面積が1.5平方メートルを超え、リアウインドウが開くようになったタイプ996 911タルガ
ガラス表面積が1.5平方メートルを超え、リアウインドウが開くようになったタイプ996 911タルガ

 1997年にデザインを一新し、初めて水冷6気筒ボクサーエンジンを採用した第5世代のタイプ996型911が発表される。

 タルガは2001年12月からクーペ、カブリオレと同時に発売を開始。

 先代モデルと同様に、911タルガにも電動式ガラスルーフが採用され、ついにガラス表面積は1.5平方メートルを超えた。

 また、初めてアウインドウが開くようになり、最大230リッターの収納スペースを備えたリアストレージコンパートメントへのアクセスが容易になった。

●タイプ997 911タルガ4/4S

前輪駆動モデルのみとなったタイプ997 911タルガ4/4S
前輪駆動モデルのみとなったタイプ997 911タルガ4/4S

 2006年9月、タイプ997型911にタルガが導入。

 原則として、先代と同じタルガのルーフデザインを持ち、実用的なリアリッドが追加された。しかし、特殊ガラスを使用することで1.9kg軽量化され、ルーフの縁に沿った2本の高光沢ポリッシュアルミニウムストリップが特徴的だ。

 911タルガは、2種類の全輪駆動モデル(911タルガ4と911タルガ4S)のみのラインナップとなった。

●タイプ991 911タルガ

原点回帰のデザインとなったタイプ991 911タルガ
原点回帰のデザインとなったタイプ991 911タルガ

 2011年9月、911は7代目となるタイプ991にモデルチェンジ。

 クーペとカブリオレのボディバリエーションに続き、2014年1月に革新的なタルガルーフを備えた現代のクラシックカーとして、911タルガがラインナップに加わった。

 タイプ991のタルガでは、古典的なタルガのアイデアと最先端のルーフの利便性を初めて融合させることに成功。

 初代タルガと同様に、新型でもBピラーの代わりに特徴的なワイドバーを採用し、可動式のルーフセクションを設け、Cピラーのないラップアラウンド型のリアウインドウを採用した。

 また、従来のモデルとは異なり、新型タルガのルーフはボタンを押すだけで開閉することが可能となった。フルオートマチックのルーフシステムは、リアシートの後ろに見事にルーフセクションを隠す仕組みとなっていた。

ポルシェ 911の詳細を見る

【画像】7世代に渡るポルシェ911タルガの歴史を写真で振り返る!(48枚)

【2024年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

画像ギャラリー

1 2

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー