なんと90台も集まった! 本場のアルファ ロメオ「ジュリアGT」ミーティング
イタリア空軍基地を、ジュリアGTが疾走する!
このイベントで注目のクルマは、アウトデルタオリジナルのジュリアGTAだった。ベネズエラのナンバープレートのこのクルマは、当時のレーシングドライバー、アンドレア・デ・アダミッチがレースに参戦していたときの貴重な車両だ。
このクルマを含めGTAは3台。その他、「ジュリアGTC」が4台、ジュリア1300ジュニアなど、なかなかお目にかかれないクルマが参加していた。
午後には会場の中にある劇場で、ジュリアGTのトークショーがおこなわれた。トップバッターはジウジアーロのビデオメッセージ。そして地元出身のF1ドライヴァーであるベッペ・ガッビアーニ氏、その他が続いた。
翌日、小雨がぱらつくなか、90台のジュリアGTと他30台のアルファ ロメオが、イタリアのピアチェンツァ・サンダミアーノ空軍基地に向かった。
この基地では、第二次世界大戦中にイタリア空軍が運用していた、サボイヤ・マルケッティSM79のレストアをおこなっているという。
ハンガーが並ぶ広大な敷地にジュリアが勢揃い。横目でイタリア空軍のトルネード戦闘機を見ながらアルファ ロメオが数珠繋ぎになって走った。空軍基地の滑走路を走る100台以上のアルファ ロメオ、この光景は圧巻! としかいいようがなかった。
1960年代から1970年代にかけて作られたアルファ ロメオ ジュリアGT。空軍基地には、どこからともなく運ばれてくるエンジンオイルの匂いとメカニカルノイズの音に包まれていた。
かつてアルファ ロメオが世界中のサーキットを駆け回り、観客を魅了し、数々の輝かしい成績を世に残した。その時の「走るアルファ」、「強いアルファ」のイメージが、この時代のアルファ ロメオのなかにはある。
ここでは、アルフィスタ同士の会話が弾んだ。さすが、アルフィスタ、談義にも熱が入る。だれもが自分のクルマの写真を持ち歩き、自分だけのストーリーを語りだす。
発売当時のオリジナルのキーを披露する人、1963年から続くジュリアとのファミリーストーリーを語る人、エンジンのオリジナル部品の入手先と入手方法を聞く人、作動しない油圧計について相談する人。
また、「直列4気筒、1600ccのツインカム、ばっちりだろう!」と、エンジンの状態を自慢げに見せる人もいれば、カロッツェリアのどの部分が好きか、お互いに言い合う人、クルマの価値を聞いてくる人、ここまで来る道中にどんなことがあったかジェスチャーで説明する人などなど。
家族何代にもわたってアルフィスタという人は大勢いるから、彼らの知識は半端ない。そんな環境なのでどんな相談にも誰かが答えてくれる。なにはともあれみな、アルファ ロメオが大好きだ。
走行後、トルネード戦闘機と共に写真を撮り、空軍基地で用意していただいたランチを頂き、解散。
イタリア空軍基地の広大な滑走路、名だたる戦闘機、そしてジュリアGT。なかなか経験できない時を過ごすことができた。
このジュリアGTのイベントはジュリアの歴史に名を残すことは間違いないだろう。これからもアルフィスタの情熱がアルファ ロメオの歴史を支えていくことだろう。
Bisconi Piacenzaのメンバーは、既に次回のイベント開催に向かって活動中とのこと。次回にも期待したい。
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