タテヨコ比がおかしくない? デザインのバランスが変な車5選
国産車でもあった妙なバランスのモデルとは!?
●日産「マイクラC+C」
日産を代表するコンパクトカー「マーチ」は、初代から世界戦略車として欧州を中心に「マイクラ」の名で販売されました。
そして、3代目マイクラの派生車として、2005年に「マイクラ C+C」がデビュードイツの名門コーチビルダーである「カルマン」社と共同開発した「スタイリッシュガラスルーフ」が特徴の4人乗りのクーペ/カブリオレでした。
約22秒でフルオープンとなる電動ルーフは、クローズド状態ではグラストップで、陽射しの強い時はサンシェードで遮ることも可能な仕様です。
しかし、ベースがマーチなためにボディの厚みから腰高な印象で、ルーフの格納場所となるトランクリッドの水平なラインとルーフラインのつながりも不自然に見えました。
2007年モデルからは日本でも、イギリス工場で生産される輸入車として1500台限定で販売。
なお、エンジンはマーチに搭載されていない1.6リッター直列4気筒DOHCが搭載され、欧州仕様のサスペンションと相まって、走りは高く評価されました。
●ホンダ「ライフピックアップ」
ホンダは1970年に「N360」にかわる新世代の軽自動車、初代「ライフ」を発売。
さらに多くのニーズに対応するため、1972年には同じプラットフォームを使う派生車種、セミキャブオーバー型軽ライトバン「ライフステップバン」とトラックの「ライフピックアップ」が発売されました。
ライフステップバンは直線基調のボクシーな外観にFF駆動としたことで、ドライブシャフトを避けるためのセンタートンネルが不要となったためフロア高を下げることができ、より多くの荷物を積み込むことが可能でした。
しかし、軽トラックであるライフピックアップでは、ライフステップバン譲りの低床荷台は地上高51cmしかなかったため、荷物の積み下ろしには低過ぎたことに加え、ライフステップバンと共通のドアを用いたことで「頻繁な乗り降りにも便利な広く大きなドア」と謳ってはいたものの、結果として荷台の長さが短くなり大きな荷物の積載には不向きでした。
さらに、デザイン的にもライフステップバンは後に高く評価されましたが、ライフピックアップは腰高かつ寸詰まりな印象です。
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デザインには正解は無いといわれますが好みはあり、ここに挙げたクルマも味のある特徴的なデザインと捉える人もいます。
たとえば、1980年代にはライフピックアップのアンバランスさを活かして派手な色にペイントし、荷台にも派手なサーフボードを立てて乗るサーファーの姿も見られました。
大ヒットしたクルマに比べ人々の記憶に残り、長く愛されるようになることが、個性的なデザインを持つクルマの良さなのかもしれません。
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