犯罪にならない!? 車の鍵だけ販売 オークションに出回る謎とは
複雑・高度化したクルマの鍵。それでも完全な防犯は難しい?
かつては、キーシリンダーに鍵を差し込み回す錠前タイプが主流でしたが、電子部品の高度化・小型化を背景に「イモビライザー」も備えた鍵が登場。
イモビライザーとは、鍵とクルマに固有のコードを割り当て、コードが一致しなければエンジンがかからない仕組みの自動車盗難防止システムのことです。
近年では、イモビライザーに加えて、微弱な電波を利用してIDを照合しドアの解錠・施錠、エンジンの始動もできる鍵です。
かつて映画や漫画のなかでは、クルマの窓を割って内側から解錠し、配線をショートさせてエンジンを始動する場面が描かれることもありましたが、そうしたことは難しくなりつつあるといえます。
しかし、電子化・高度化されたクルマの鍵も完璧ではありません。最新のスマートキーを採用するクルマでも盗難される事態はあるようです。
2018年、2019年に国内でもっとも盗難されたクルマはトヨタ「プリウス」で、現行プリウスはスマートキーを採用しています。
何故、スマートキーでも盗難が起こるのでしょうか。
スマートキーは構造上、微弱な電波を発してクルマと通信をしています。電波の周波数が合致することで解錠や施錠、エンジンの始動をおこなっています。
このスマートキーが発している微弱な電波をクルマまで届くように増幅して発信することで、鍵がなくてもクルマを始動してしまうことができるといわれ、俗に「リレーアタック」と呼ばれています。
こうしたリレーアタックを防ぐためには、スマートキーの電波を遮断する金属の入れ物に保管することなどが有効とされているほか、トヨタ「クラウン」などのスマートキーでは、特定の操作をおこなうことで電波の発信を止める機能などもあるようです。
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クルマの鍵は、錠前タイプからスマートキーに発展することで、ピッキングなどへの安全性が高まったとされています。しかし、電子化が進んだスマートキーでも、盗難を100%防止することは難しいようです。
>>電波の周波数が合致することで
そんな簡単な仕掛けではありません。
ある周波数の電波にデジタル変調でコードを乗せて・・・みたいなことをやっているはずです。