4WDは速く走るためのマストアイテムになった!? 黎明期のハイパワー4WD車5選

大ヒットを記録した高性能4WD車とは!?

●スバル「レガシィ RS type RA」

スバルの自動車づくりの方向性を変えた「レガシィ」
スバルの自動車づくりの方向性を変えた「レガシィ」

 国産乗用車初の4WD車を開発したスバルは、「レオーネ」シリーズの登場で4WD車の普及を加速させました。

 そして、1989年にすべてが新設計された次世代のフルタイム4WD車「レガシィ」を発売します。

 スバル伝統の水平対向エンジンを搭載し、レオーネで培ってきた4WD技術を融合させたセダン/ステーションワゴンとして、あらゆる路面状況で優れた走りを発揮し、当時のスキーブームも後押しになり大ヒットしました。

 また、発売当初からモータースポーツへの参戦を想定しており、レースベース車の「レガシィ RS type RA」をラインナップ。

 エンジンは「STi(スバルテクニカインターナショナル)」がチューニングした最高出力220馬力を発揮する2リッター水平対向4気筒DOHCターボを搭載し、さらにラリーで威力を発揮するギア比が変化するバリアブルクリック・パワーステアリングを装備するなど、戦うマシンとして仕立てられていました。

 1990年に世界ラリー選手権参戦を開始すると1993年にはスバル初の優勝を勝ち取り、後の「インプレッサWRX」開発への道を開拓します。

●日産「ブルーバード SSSアテーサ」

シリーズ初の4WDモデルとなった「ブルーバード SSSアテーサ」
シリーズ初の4WDモデルとなった「ブルーバード SSSアテーサ」

 日産は1958年にラリーに初参戦するとクラス優勝を果たし、後に「ブルーバード」や「フェアレディZ」「バイオレット」などによって勝利を重ねたことで「ラリーの日産」のイメージが定着します。

 そして、1987年に登場した8代目ブルーバードでは、最高出力175馬力を発揮する1.8リッター直列4気筒DOHCターボエンジンに、センターデフ方式のフルタイム4WDシステムを組み合わせた「ブルーバード SSSアテーサ」をラインナップ。

 高い動力性能だけでなく、STC-Sus(スーパートーコントロール・リヤサスペンション)、4WAS(4輪アンチスキッドブレーキシステム)などを装備することで、優れたハンドリングと操縦安定性を実現しています。

 さらに、モータースポーツベース車の「ブルーバードSSS-R」を発売。専用のカムシャフトやターボチャージャーにより最高出力を185馬力まで高め、クロスレシオ化されたトランスミッションを搭載し、ラリー競技のために室内にロールケージが装着され2名乗車となるなど、市販車とは思えないストイックなモデルとなっていました。

※ ※ ※

 4WDシステムにはさまざまな種類があり、現在は軽自動車からハイパフォーマンスカーまで数多くのモデルが4WD車をラインナップしています。

 とくに日本は降雪量が多い国なので、豪雪地域を中心に、いわゆる「生活四駆」といわれる4WD車が爆発的に普及しました。

 かつての4WD車は燃費が悪いなどのデメリットがありましたが、いまではトヨタ「プリウス」の4WDモデルが34km/L(JC08モード)という良好な燃費性能を誇るなど、もはやデメリットを感じさせません。

 生活に根ざした4WD車だからこその進化ではないでしょうか。

【画像】今でも意外とイケるぞ!初期のフルタイム4WD車を見る(16枚)

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1件のコメント

  1. 市販車っちゃ市販車なんだけど、ブルSSS-R、マーチRはJAF競技ライセンスがないと
    買えない特装車だったんだよね。
    あとファミリアは土系モタスポからFR車を駆逐した、超絶エポックメイキングな車両
    だったんだけどな。
    まっ、書いてるライターはそんなことは知らんのかもしれないが……

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