スバル新型「レヴォーグ」は第4世代「レガシィ」の生まれ変わり!? 日本人好みの理由とは

レヴォーグは第4世代レガシィツーリングワゴンの後継か?

 第4世代のレガシィツーリングワゴンの走りは第5世代、さらにはレヴォーグへと継承されていきます。

スバル新型「レヴォーグ」(プロトタイプ)
スバル新型「レヴォーグ」(プロトタイプ)

 ですが、第5世代に対しては発売当時、自動車雑誌などで「これはもう、レガシィではない」といった厳しい評価を数多く目にしました。

 ユーザーからはそれほど強い声ではなく、販売が一気に落ち込んだわけではありません。ただ、自動車メディア関係者には、スバルへの愛が強い人が多く、大柄化してしまった第5世代を素直に受け入れられなかったのだと思います。

 第5世代の商品企画で重要視されたのがアメリカ市場でした。スバル上層部は2000年代前半に、事業戦略としてアメリカ重視策を決定。2007年の第3世代「インプレッサ」と第3世代「フォレスター」に次いで、2009年に第5世代レガシィが登場します。

 そうしたなか、スバルが水面下で進めていたプロジェクトがありました。レガシィの仕向け地別化です。

 その結果、日本市場の専用車として、第4世代ツーリングワゴンの後継車とも呼べるようなクルマを仕立てました。それが、レヴォーグです。

 ですから、レヴォーグに第4世代レガシィツーリングワゴンの面影を感じるのは、当然だといえます。レヴォーグは、日本人好みのツーリングワゴンが進化したグランドツアラーです。

 2020年3月末時点で、「今年後半発売」(スバル広報部)とされる、第2世代のレヴォーグ。

 誰が乗っても走り出してほんの数秒で、走りの進化がはっきりと分かるはずです。

 プロトタイプを試乗していなくても、そういい切れるのは、SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)を採用した、インプレッサ、「XV」、フォレスターそれぞれで、そのように感じたからです。

 SGPを最初に採用したインプレッサでは、プロトタイプの試乗会で新旧モデルの乗り比べをしましたが、あまりに差が大きく、心底驚きました。走る・曲がる・止まる、という走り全体で質感が2段階以上というイメージでレベルアップしていました。

 この驚きが、第2世代レヴォーグでも必ず起こります。さらに、SGP採用第4弾として、スバルがフルインナーフレーム構造と呼ぶ、第2世代SGPへさらなる進化を遂げます。スバルがいう「動的質感」の向上です。

 具体的には、車両応答性の速さ、車両応答の正確性、直進性の高さのレベルが上がるのです。

 こうしたクルマの骨格という基盤があるからこそ、新開発の直噴1.8リッターターボエンジンの潜在能力が引き出され、さらにドライブセレクトモードを含めた新開発サスペンションが活きるのだと思います。

 もちろん、アイサイトも進化します。スバルが2020年1月20日、同社本社で報道陣向けに実施した「技術ミーティング」では、アイサイト技術進化の将来像が提示されています。新型レヴォーグは、そうした進化したアイサイトの第1弾となります。

 新型レヴォーグには、レガシィツーリングワゴンで培ったスバルらしさの進化を、大いに期待したいと思います。

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Writer: 桃田健史

ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。

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1件のコメント

  1. スマートニュースの見出しを見て、自分の車かと思いました。
    私の車もスパークイエローの2.0R。走行距離も最近80000km越えたところです。
    新車時から屋内ガレージ使用ですが、随分色が薄くなっているのがよく分かります。
    フルレストア車と並べるとヤレ具合が良く分かりそうです。
    内外装はそれなりにヤレているものの、走りはしっかりしていると思っていますが
    実際どうなんだろう。ちょっと気になります。

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