「クーペが2ドア!」は古い常識!? 4ドアやSUVクーペが誕生した理由

クーペに歴史あり! 1920年代にはクーペが存在していた

 辞書でクーペと調べてみると、「自動車の車種。2ドアで後部に荷物入れがある。」とあります。ですが、このようなクルマは一体いつから登場したのでしょうか。

 2ドア、2人乗りのクルマとして、もっとも古い車種としては、フォード「モデルT」の「モデルTクーペ」があります。

 同系の「モデルT」を常設展示する愛知県長久手市にあるトヨタ博物館によれば、クーペのボディタイプが設定された目的のひとつに、医者の往診のためというものがあったそうです。

 そのため「モデルTクーペ」は「ドクターズクーペ」という特別なニックネームがつけられていたともいわれています。

 1920年代は、鋼鉄製の屋根を持たないオープンカーが多く、クーペの形状はあまり一般的ではなかったとされていますが、雨などの悪天候でもキャビンが濡れないクローズドカーは次第に注目されはじめ、時代の流れと共にクーペスタイルのクルマも増えていきます。

1969年に登場した日産「フェアレディZ」
1969年に登場した日産「フェアレディZ」

 日本でも、1937年にはダットサン「16型クーペ」というモデルが発売されました。1967年にはトヨタ「2000GT」が、1969年には日産「フェアレディZ」も登場しています。

 海外に目を向けると、1954年にBMW「502」や、1963年にランチア「フルヴィア・クーペ」などのクーペが販売されていました。

 どのクルマも2ドアであり、メインとなるのは運転席・助手席の2名という構成は共通しています。

※ ※ ※

 かつては、クーペは2ドアとして区別されていましたが、現代におけるクーペは、ドアの枚数ではなくスタイリッシュなシルエットや、美しい外観をしているクルマとして認知されつつあります。

 自動車メーカーもSUVクーペなどの新たなジャンルのクルマを数多く発売していますが、今後も「クーペのようなスタイル」をした、新たなジャンルのクルマが出現するのかもしれません。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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