●長瀞 北桜通り（埼玉県秩父郡長瀞町）

　長瀞は町全体が県立長瀞玉淀自然公園に指定される、自然豊かで景色の美しい観光地です。「日本さくら名所百選」に選ばれた桜の名所でもあり、長瀞周辺には約3000本もの桜が植えられています。

「法善寺しだれ桜」や「通り抜けの桜」、「宝登山参道」など長瀞には桜の名所がたくさんありますが、車窓から楽しむのなら「北桜通り」と「南桜通り」が定番です。

　北桜通りは長瀞駅から荒川に沿い高砂橋までの約2.5km、南桜通りは長瀞駅から上長瀞駅につながる約1.5kmの桜並木です。

　残念ながら2020年は南桜通りは工事中のため通行不可となっていますが、北桜通りは例年通りクルマ（大型バスを除く）で通り抜けることができます。

　長瀞にはさまざまな種類の桜があるため、3月下旬から4月下旬までと長い期間花見を楽しめます。北桜通りの見ごろは例年4月上旬から中旬で、期間限定ですが一部でライトアップが予定されています。

●桜坂（東京都大田区田園調布本町）

　福山雅治さんのヒットソングで一躍有名スポットになった大田区の「桜坂」。この坂は旧中原街道の切通しで、かつては「沼部の大坂」と呼ばれていました。

　桜坂を含め、沼部駅から伸びるこの道を現在は「桜坂通り」と呼んでいます。ちなみに、交差点の標識は「さくら坂」、「さくら坂上」と「桜」の部分がひらがな表記になります。

　距離にして200m足らずで、桜の数も30本程度と規模は小さめですが、歌の影響は大きく、桜の季節は渋滞が発生するほど。見ごろは例年3月下旬から4月上旬です。

　近隣には「六郷用水遊歩道」や「多摩川台公園」といった桜の名所もあるので、ちょっと足をのばしてみるのも良いかもしれません。

●二十間道路桜並木（北海道日高郡新ひだか町）

　二十間道路桜並木は、左右の並木の幅がちょうど二十間（約36m）あることから「二十間道路桜並木」と呼ばれるようになった、日本屈指の桜並木です。

　かつてあった宮内省の新冠御料牧場を視察する皇族の行啓道路として造成されたのが始まりで、1916年からおよそ3年かけて近隣の山々から桜を移植したといいます。

　直線距離で7kmに渡って咲き誇る桜の7割はエゾヤマザクラで、大半は樹齢80年超。その見事な景観から、いまでは「日本さくら名所100選」「日本の道100選」「北海道遺産」に選定され、全国各地から毎年20万人もの観光客が訪れます。

　見ごろは例年5月上旬から中旬。新ひだか町では「しずない桜まつり」が開催され、まつりの期間だけ貴賓舎「龍雲閣」が無料で一般開放されます。

　なお、ペット禁止となっているため、注意が必要です。

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　気軽に花見を楽しめる桜並木ドライブですが、運転中のよそ見は絶対に禁物です。

　歩行者も美しい桜に気を取られて、クルマの往来を見落としフラっと車道に飛び出してくる可能性があります。安全運転を心掛けつつ、桜を楽しみましょう。