日本一有名なのは赤いポルシェ!? 懐かしの邦楽に登場した車5選
クルマの運転中には音楽が不可欠という人は、多いのではないでしょうか。なかにはドライブをテーマにした曲や、具体的な車種が登場する曲も存在します。そこで、クルマの名前が登場する邦楽を5つピックアップして紹介します。
世界観が広がる! 邦楽の歌詞に登場したクルマたち
ドライブに行く時は、音楽が欠かせないという人は多いのではないでしょうか。雑誌やWEBサイトで、ドライブに合う曲が紹介されることもあります。
時にはドライブをテーマにした曲がつくられますが、かつて、歌詞に具体的な車種名が登場する曲も存在しました。そこで、クルマの名前が登場する邦楽を5つピックアップして紹介します。
●ポルシェ【山口百恵:プレイバックPart2】
1978年に発売された山口百恵22枚目のシングル「プレイバックPart2」は、車名が描写された歌謡曲のなかでも、もっとも有名で「赤いポルシェ」が登場します。
具体的な車種名は不明ですが、当時ポルシェが販売していたモデルは「911」「928」「924」なので、やはり911を指していたと考えるのが自然でしょう。
1964年から本格的に生産された911は、いまも続く水平対向エンジンをリアに搭載し、リアタイヤを駆動するRRのスポーツカーです。
ひと目で911とわかるフロントフェイスと、ルーフからリアに向かってなだらかに降りていくラインが特徴で、もはやアイコン化されているといえます。
このフォルムはデビューから現在まで大きく変えられることなく受け継がれてきました。
なお、プレイバックPart2がヒットした1978年ごろの911は「ビッグバンパー」と呼ばれる第2世代で、「911 SC」グレードが主流でした。
●いすゞ「ベレットGT」【荒井由実:COBALT HOUR】
1975年に発売された荒井由実(現:松任谷由実)3枚目のオリジナルアルバム「COBALT HOUR」は、ヒット曲となった「ルージュの伝言」や「卒業写真」も収録されており、当時流行に敏感だった若者たちに大きな影響を与えたアルバムです。
そのタイトル曲である「COBALT HOUR」は、かつて恋人同士だった男女が、高速道路を「ベレG」でドライブしながら再び恋心を芽生えさせるストーリーが描かれています。
このベレGとは、1964年に登場したいすゞ「ベレットGT」(2ドアクーペ)の愛称です。
ベレットGTは、日本で初めてディスクブレーキが採用されたことや、4輪独立懸架による路面追従性の高さ、ラックアンドピニオン式ステアリングギアボックスによる鋭いハンドリングなどにより、若者から高い支持を得ます。
また、キャビンスペースは当時の他社製クーペに比べてタイトな印象でしたが、そのコンパクトなサイズながら美しいラインを持つボディは、欧州車のようだと評されました。
●キャデラック【石井明美:CHA CHA CHA】
1986年に発売された石井明美のシングル「CHA-CHA-CHA」は、大ヒットドラマの主題歌として使われたことで、曲も空前のヒットを記録しました。
原曲はイタリアのダンスグループ「Finzy Kontini(フィンツィ・コンティーニ)」のもので、石井明美は日本語でカバー曲を歌っています。
この曲のイントロ部分は英語での語りになっており、「キャデラック」が登場します。
キャデラックに乗る男性が、女性を自分のクルマに誘ったものの、断られてしまうというシーンが描かれています。
単にキャデラックというブランド名が出てくるだけなので、車種は不明ですが、Finzy Kontiniがイタリアでリリースしたのが1985年。
1982年に発売された小型モデルの「シマロン」や、1985年にFF化された「フリートウッド」では曲のイメージとは合わないので、1950年代から1970年代のオールドモデル、しかもコンバーチブルではないでしょうか。
何故そこで切替徹先生の『真赤なフェラーリ』が出てこない?
あとB面の『マセラッティの旋風』も忘れずに。