いま復活すれば人気出る!? カッコ良すぎるステーションワゴン5選
究極の速さを求めたステーションワゴンとは!?
●三菱「ランサーエボリューションワゴン」
三菱「ランサーエボリューション」はレースで勝つことを目的に開発された高性能セダンです。
一番のライバルはスバル「インプレッサ WRX」で世界ラリー選手権を共に戦い、双方とも短期間のうちに性能向上を繰り返すという、いまでは考えられないほどの開発合戦が繰り広げられていました。
この2車の大きな違いとしては、インプレッサにはセダンだけでなくステーションワゴンがラインナップされており、スバルが高性能ステーションワゴンのポジションを独占していたことが挙げられます。
そこで2005年に三菱は、第3世代の「ランサーエボリューションIX」のシャシと「ランサーワゴン」のボディパネルを融合させた「ランサーエボリューションワゴン」を発売。「インプレッサ スポーツワゴンWRX」に対抗します。
搭載されたエンジンは2リッター直列4気筒ターボで、最高出力は280馬力(MT)を発揮。駆動方式はフルタイム4WDを採用し、セダンに比べ若干の重量増があったものの、高い運動性能を誇りました。
トランスミッションは6速MT(GT)に加え5速AT(GT-A)も設定され、イージードライブも可能な俊足ステーションワゴンとして高い評価を得ます。
次世代の「ランサーエボリューションX」ではワゴンは廃止されたので、ランサーエボリューションワゴンの生産期間はわずか2年ほどと、いまでは希少なクルマです。
●トヨタ「セプターワゴン」
トヨタ「セプター」は、1991年から北米市場で「カムリ」として販売されていたモデルです。1992年に日本でも発売されましたが、すでに日本では北米とは別のカムリを販売していたため、混乱を招くので車名をセプターとされました。
ボディバリエーションはセダン、クーペ、ステーションワゴンで、このうちセダンは日本で生産され、クーペとステーションワゴンはアメリカで生産された輸入車として販売。
セプターワゴンのボディサイズは全長4820mm×全幅1770mm×全高1480mmと、現在の水準ではそれほど大きくはありませんが、当時はかなり大柄に見えました。
搭載されたエンジンは2.2リッター直列4気筒と、3リッターV型6気筒の2種類で、トランスミッションは4速ATのみのFFです。
外観はアメリカのステーションワゴンを彷彿とさせるロー&ワイドなスタイルで、室内はFFの恩恵もあって広大な空間を誇りました。そのため乗車定員は3列シートの7名となっていましたが、3列目シートは荷室に格納されており、乗員は後ろ向きに座るスタイルでした。
セプターワゴンはセダンやクーペにくらべて好調な販売を記録していましたが、1996年に販売を終了。
現在のステーションワゴンの多くが流麗なフォルムとなっているなか、ステーションワゴンの王道を行くようなフォルムのセプターワゴンは、いまでは新鮮に映るかもしれません。
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ステーションワゴンの多くはセダンをベースにつくられています。そのため、セダンに匹敵するドライビングプレジャーが得られるのと同時に、広い荷室による使い勝手の良さもある、じつにオールマイティなクルマです。
たとえば、1990年ごろに起こったスキーブームの時に、荷物と人を乗せて高速道路も快適に走れるということで、ステーションワゴンが大人気となりました。
近年はミニバンからSUVへの乗り換え需要が高まっている背景があるので、ステーションワゴンの復権もあり得るのではないでしょうか。
ランエボワゴンの元祖はエボ7では?