輸入車の左ハンドルは不要? 令和に残る左ハンドルのデメリットとは
ETCの普及や駐車場での事前精算機の導入などで、左ハンドル車の不便さはかつてよりだいぶ減りました。それでもまだ左ハンドルゆえの不便な思いをすることもあります。もはや、あえて選択するのも大変になりつつある現在、左ハンドル車はどれくらいの不便さがあるのでしょうか。
もはや輸入車の右ハンドル化は当然の時代に
いまや輸入メーカーの新車は多くが右ハンドル仕様で、以前は多かった左ハンドル仕様のクルマは一部の車種へ設定されるのみの状況となっています。
一方、街のインフラ面において左ハンドル仕様のクルマへの対応も徐々に進んでいるといわれますが、2020年のいま左ハンドルのクルマに乗るメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
かつてデメリットを感じた場面の例としては、高速道路の入り口や料金所があります。昔はチケットを受け取るときや料金所でお金を支払うときは、左ハンドル車用ゲートを使うか、一度クルマを降りてチケットを受け取るなどの手間がありました。
しかし現在では、ETCの普及によりチケットの受け取りや窓を開けて料金を支払う必要もなく、キャッシュレスでゲートを通過できます。
また駐車場では、以前は高速道路と同じく入場時間が記載されたパーキングチケットを受け取り、出口付近にある料金所で料金を支払う必要がありました。
これも、最近では駐車場のエレベーターホール付近などに設置される事前精算機が増えたため、無理して車内で体を伸ばしてお金の受け渡しをする機会もだいぶ減っています。
そう考えると、左ハンドル車に乗ることによるストレスは大幅に軽減しています。ただ、全部解消されることはありませんので、これはグレードや装備と同じレベルで「好きな人が選ぶべき」問題になってきているといえるでしょう。
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左ハンドル車のネガティブな要素がだいぶ減ったとはいえ、どうしても解消しきれない部分もいくつかあります。
東京都・足立区の輸入車専門店「モトーレン足立」の代表を務める中川氏は次のように説明します。
「左ハンドル車で気を使うのは、首都高速道路の合流でしょう。合流地点がカーブしているところも多いうえに、加速車線がほとんどない入口もあります。左ハンドル車で左側から合流する場合、右のサイドミラー頼みな部分も大きいので、気を使う部分ですね」
ただし、左側通行でも左ハンドルのほうが車線を把握しやすいと感じたり、長らく左ハンドル車のみに乗っているため、そちらのほうが運転しやすいと感じる人もいるそうです。
ちなみに、モトーレン足立で扱う車両も右ハンドル車が主流となっているそうです。
「弊社で販売している車両も(並行輸入のアメ車は除き)、最近はほとんどが右ハンドルになっています。国産車からの乗り換えでも違和感が少ないですし、やはり左側通行では右ハンドルのほうが、都合がいい場面が多いでしょう。
2000年代は輸入コンパクトカーを見ても右ハンドル仕様は少なく、左ハンドルが普通でした。また当時は左ハンドル自体に多少のステータスもありました」(中川氏)
メルセデス・ベンツのFRベースの四駆の前輪へのトルク配分はハンドル位置で左右されるからな。
右ハンドル車のトルク配分が少ないのはトランスファー近くを通るステアリングメカニズムの都合でプロペラシャフトを細くせざるえない?と推測するが特に右ハンドルの優位性も感じないけどな。