なぜ三菱の新型車はオラオラ顔になる? デザインが統一化される理由
三菱は、2019年2月にマイナーチェンジモデルとなる「デリカD:5」、翌3月にはや新型軽自動車「eKクロス」を相次いで発売しています。そして、2020年初旬には新型スーパーハイトワゴンの登場も控えていますが、3台は共通してギラギラなフロントデザイン(オラオラ顔)を採用しています。なぜ、三菱の新型モデルは同じようなデザインを採用するのでしょうか。
オラオラ顔3兄弟の違いはどこに?
三菱は、2019年10月に開催された東京モーターショー2019において、「スーパーハイトKワゴン・コンセプト」を世界初公開しました。次期型「ekスペース」と見られるコンセプトモデルですが、その実車は同社のミニバン「デリカD:5」や軽自動車「eKクロス」のようなオラオラ顔のデザインでした。
なぜ、この3台のフェイスデザインには、同じようなオラオラ顔なのでしょうか。
スーパーハイトKワゴン・コンセプトは、「いろいろなところへ行ってみたい、もっと遠くまで行ってみたい」というドライバーの気持ちに応える新世代のスーパーハイト軽ワゴンです。
スーパーハイト軽ワゴンならではの広々とした居住空間を実現、このカテゴリーに求められる性能と機能を盛り込みながら、三菱らしいSUVテイストのデザインとしています。また居住空間を最大化させながら、キビキビと小気味よい走りを実現したといいます。
お披露目された外観デザインは、デリカD:5やeKクロス同様に三菱のデザインコンセプト「ダイナミックシールド」をもとに、特徴的な縦型ライトや水平なメッシュタイプのメッキ調グリルを採用。
ただし、上部のライト部分はデリカD:5やeKクロスが細長い形状なのに対して、スーパーハイトKワゴン・コンセプトは厚みがあるデザインなうえ、フォグランプも見当たりません。
大幅なデザイン変更で話題となったデリカD:5や三菱車のデザインについて、デリカD:5のデザインを担当した大石氏は、次のように話していました。
「デリカD:5は、独自のオールラウンドミニバンの特徴を継承し、上質感を高めることを目指しました。フロントデザインは、旧型の“唯一無二のSUVミニバン”という部分は継承しつつ、SUVの力強さを高めるため、三菱のデザインコンセプト『ダイナミックシールド』をもとに、特徴的な縦型ヘッドランプを採用するなどライトまわりの部分はだいぶ力を入れています。
また、内装もパネル自体を新しくして、外観と同様に上質感を高めるようにデザインしています。とくにフロントフェイスについては、社内でもさまざまな議論がありました。
ただ、このデザインにいたるまでコンセプトカーやインドネシア生産の『エクスパンダー』というクルマにこのデザインを採用しましたが、不評な声より好評な声が多かったこともあり、『デリカD:5』でもチャレンジしました。今後も新世代モデルは、ヘッドライトをバンパーに配置したフロントデザインが続くと思います」
オラオラ顔は嫌いです。後ろからくると嫌です。特にワゴンがせってくると煽られているように感じます。