見た目変えずにパワーアップ!? 5分でわかる車のコンピュータ・チューニング基礎講座

コンピュータ・チューニングの3つの方法

 ECUチューニングには、大まかに分けると、3つの種類があります。ひとつ目が純正コンピュータのデータを書き換える方法、そしてふたつ目がサブコンと呼ばれる別のECUをコンピュータに接続する方法、さらに、すべての制御を純正コンピュータではなく、新たに用意したコンピュータでおこなう方法です。

公道を普通に走るクルマだと、ECU内の燃料噴射と点火時期を調整している個所のデータを書き換えるROMチューンが一般的
公道を普通に走るクルマだと、ECU内の燃料噴射と点火時期を調整している個所のデータを書き換えるROMチューンが一般的

●純正プログラムの書き換え(ROMチューン)

 もっとも一般的なECUチューニングが、ECU内の燃料噴射と点火時期を調整している個所のデータを書き換えるROMチューンと呼ばれる手法です。
 
 ひと昔前は、純正ECU内に追加基盤と呼ばれるCPUをセットし、そこに新たなデータを入れて読ませるという方法で、クルマに合わせてリセッティングをおこなっていました。

●サブコンピュータ(サブコン)

 サブコンとは純正ECUと併用するサブのECUのことを指します。純正ECUには多種多様の制御データが収められています。
 
 それらの機能はそのまま残して使い、チューニング時に必要になるデータのみをサブコン側で制御するという方法です。
 
 仕組みとしては、クルマに数多く存在するセンサーのなかから、チューニングに必要になる箇所のみをカットして、純正コンピュータを介さずサブコンによって制御するという方法です。
 
●フルコンピュータ(フルコン)

 フルコンとは純正のECUを外して、独自にプログラムさせたECUですべての制御をおこなう手法のことです。
 
 サーキット専用車やドリフト専用車などでは、快適装備や安全装備などの制御は必要なくなり、エンジン制御だけに特化することができます。この方が性能を追及しやすく、きめ細かなECUのセッティングが可能です。
 
 サーキットなど、クルマが走るステージを限定したセッティングをおこなえば、フルコンを使った方がパワーも出て燃費もよくなる傾向にあります。その理由は、理想空燃比を常に追求した走りが可能になるからです。

※ ※ ※

 一番スマートなのは、純正ECUの一部のデータ書き換えをおこなうROMチューンです。しかし、ターボチューンやメカチューンなど、よりチューニングが進むと、それに合わせてデータを細かく分析、調整できるECUが必要になります。
 
 そのため、走らせ方や走るステージなど、目的に応じたより優れたECUが、アフターパーツ業界では用意されています。たいていの場合、専門のチューニングショップでセッティングしてもらうことになります。

写真で解説! ECUチューニングとは(18枚)

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1件のコメント

  1. タントL350ターボのコンピュータ書き換えはできないのですか?

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