今さら聞けない…給油中はなぜエンジン停止しないとダメ? 意外とあるNG行為とは
クルマへの給油時、エンジンを停止することが一般的ですが、なぜ停止する必要があるのでしょうか。
エンジン停止のほかにも存在! 給油時のNG行為とは
クルマが走行するためには、給油が不可欠という場合がほとんどですが、給油をおこなうときにはエンジンを停止する必要があります。
ガソリンスタンドの店員に促されることから、停止しない人はほとんど見かけませんが、そもそもなぜエンジンを停止する必要があるのでしょうか。
給油中にエンジンを停止することは、各ガソリンスタンドが独自におこなっているわけではなく、じつは法律で義務として定められている事柄です。
危険物の規制に関する政令の第二十七条6項一のロには、「自動車等に給油するときは、自動車等の原動機を停止させること。」と定められています。
またガソリンスタンドの店員は、次のように説明します。
「給油中にエンジンを停止していただきたい理由としては、静電気による火事を防ぐことが挙げられます。
ガソリンの引火点(燃える状態になる最低温度)はマイナス40℃以下と低く、冬季を含め人が生活する温度内で、わずかな火花であっても引火することから、非常に危険です」
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クルマのエンジンが停止していない状態では、給油中にクルマが誤発進してしまうリスクがあることから、周囲にガソリンを撒き散らしてしまう可能性があります。飛び散ったガソリンの蒸気に引火してしまう危険性が高まり、非常に危険です。
また同じ理由で、ガソリンスタンドではタバコを吸わないなど火気厳禁を徹底することはもちろん、セルフ式スタンドでは静電気除去シートに触れることが必要となっています。
また身近なNG行為としては、給油中の携帯電話の利用も、静電気が発生して引火する可能性があることから危険です。
なお、セルフ式スタンドにおいては危険物の規制に関する規則の第四十条の三の十 三のニにおいて、「非常時その他安全上支障があると認められる場合には、第二十八条の二の五第六号ニに規定する制御装置によりホース機器への危険物の供給を一斉に停止し、給油取扱所内のすべての固定給油設備及び固定注油設備における危険物の取扱いが行えない状態にすること。」と定められています。
このうち支障がある状態には、タバコや携帯電話の利用なども含まれます。
トラブルを避けるためにも、給油時の基本的なルールは常に守って利用したいものです。
昨年、子供に招かれてアラブ首長国連邦のアブダビを訪問した時のこと、ガソリンスタンドで給油中にエンジンを止めている車が1台も無いことに驚いた。
子供に確認したが、彼の国では給油中のエンジン停止は必要でない!とのことだった。