なぜ覆面パトカーは存在する? 交通捜査に白黒と覆面のパトカーが存在する理由

交通違反などの取り締まりには、白黒パトカーや覆面パトカーが使われています。しかし、交通捜査では、刑事事件の尾行捜査や警察車両の存在を消さなければいけない場面はないように思えますが、なぜ覆面パトカーで取り締まりがおこなわれることがあるのでしょうか。

なぜ交通違反の取り締まりを覆面パトカーがおこなう?

 一般的に警察車両にはいくつかの種類が存在します。なかでも見かける機会が多いのが通称パトカーといわれる「無線警ら車および小型警ら車」です。

 外観デザインは、白黒のボディカラーに統一され配色されており、ひと目でパトカーと認識することができます。一方で、外観からパトカーとして判別できないのが通称「覆面パトカー」です。

 白黒パトカーは、犯罪や違反行為の抑止に繋がるとされていますが、なぜ覆面パトカーも存在しているのでしょうか。

交通違反の取り締まりをおこなう覆面パトカー(イメージ)
交通違反の取り締まりをおこなう覆面パトカー(イメージ)

 パトカーは、地域警察活動に使用する無線警ら車や小型警ら車、交通取締活動に使用する交通取締用四輪車が存在します。

 警察庁によると日本初のパトカーは、1950年6月に当時自治体警察だった警視庁に初めて3台の無線警ら車が配置されたのが最初とされています。

 また、白黒のボディカラーについては、警視庁が米国のパトカーを参考にして在来の黒色セダンを基本に白黒の2色を採用して、1955年に全国的に統一されてから現在に至っているようです。

 対して覆面パトカーの歴史は定かではありませんが、1970年代から1980年代にかけてメルセデス・ベンツの覆面パトカーが配備された記録が残っています。

 覆面パトカーは、刑事捜査において警察車両としての存在を薄めたい場合(尾行捜査など)で活用され、それ以外の場面では、警察車両という存在をアピールすることで、犯罪や違反行為の抑止として使われています。

 では、交通違反の取り締まりでは警察車両の存在がアピールできる白黒パトカーが適切だといえますが、高速道路上などでの取り締まりでは、覆面パトカーが違反車両を検挙している場面を見かけます。なぜ、白黒パトカーが使われないのでしょうか。

 この疑問について、現愛知県名古屋市長を務める河村たかし氏は、2009年2月27日の第171回国会にて、「交通捜査用覆面パトカーに関する質問主意書」(以下、質問書)を提出しています。

 河村氏によると、「いわゆる交通捜査には、通常の白黒パトカー以外に、覆面パトカーが使用されているが、覆面パトカーの導入目的・運用等については以下のような疑問があるのでご回答いただきたい」として、質問書を提出しました。

 これに対して、2009年3月10日に当時の内閣総理大臣 麻生太郎氏の名で答弁書が寄せられています。

――河村たかし氏の質問内容

 刑事捜査・公安捜査においては捜査対象に気付かれずに追跡する必要があることから、覆面車両の必要性を了解できる。しかし、交通捜査、殊に交通取締りの分野においては、まず交通違反の未然防止の観点から、いわゆる白黒パトカーによるパトロールが有効であると考えられる。

 その点において、覆面パトカーは違反の未然防止の措置を怠り、警察車両であることを隠して違反させてからそれを取り締まる、不適切・不公正な捜査手法であるとの疑いがある。

 このような取締り手法について、政府は正当なものと認識しているのか。それとも、覆面パトカーをあえて交通捜査に供用すべき何らかの必要性があるのか、ご回答いただきたい。

――内閣総理大臣 麻生太郎の答弁内容

 警察庁としては、運転者に取締りの有無にかかわらず交通関係法令を遵守させ、限られた体制の下で効果的に交通秩序を維持するためには、警察用車両であることを明らかにせずに交通取締りを行う必要があると考えている。

――河村たかし氏の質問内容

 交通捜査用の覆面パトカーは追尾式速度取締りの他に、どのような取締り、あるいは捜査に従事するのか。ご回答いただきたい。

――内閣総理大臣 麻生太郎の答弁内容

 警察庁としては、交通取締用の四輪自動車(以下「交通取締用パトカー」という。)であって反転式又は着脱式の警光灯が装備されたもの(以下「覆面パトカー」という。)は、暴走族の取締りに当たって対象車両に察知されることなく採証活動を行う場合等、各種の交通関係法令違反の取締りに活用されているものと承知している。

※ ※ ※

 このように、交通違反に対する取り締まりに関して、実際の国会で討論されるほど、覆面パトカーでの交通捜査に対する疑問は出ているようです。

 また、存在をアピールする白黒パトカーには日産「GT-R」、「フェアレディZ」やホンダ「NSX」、マツダ「RX-7」などさまざまな国産スポーツカーが採用された例もあります。

 存在をアピールする白黒パトカーと、存在を薄めて捜査をおこなう覆面パトカーにはそれぞれの役割があるようです。

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