「いつかはアルファード?」 大型で高価なミニバンが売れ続ける理由とは

「いつかは、アルファード?」その歴史とは

 いまや、高級ミニバンを代表するアルファードですが、どのような誕生背景があったのでしょうか。

トヨタの高級ミニバン「ヴェルファイア」と「アルファード」
トヨタの高級ミニバン「ヴェルファイア」と「アルファード」

 1997年に日産から発売された「エルグランド」は、日本における高級ミニバンというジャンル開拓すると同時に、それまでのミニバンとは異なる風格あるデザインや快適な居住性から人気を博し、トヨタはその対抗馬の開発に追われました。

 そして2002年に、エルグランドのライバル車として世に送り出した高級ミニバンが、初代アルファードです。

 車名は、星座のなかでもっとも明るい星を意味するギリシャ語の「アルファ」が由来とされています。

 内装は、ウッドパネルを多用することでラグジュアリー感を演出することに成功。また、広々とした車内を始め、両側スライドドア、イージークローザーシステム、日本車初のパワーバックドアといった装備が特徴的です。

 月間販売目標台数は4000台を目標とされ、販売にあたり「G」と「V」というふたつのモデルで展開されました。

 Gはトヨペット店、Vはトヨタビスタ店(現ネッツ店)で販売されました。

 販売開始年である2002年の販売台数は約5万3000台を記録。ライバル車であるエルグランドを上回る結果となります。さらに翌2003年には2.4リッターエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド車が追加されたことで、販売台数は約8万4000台を突破し、エルグランドに5万台近い差をつけることに成功しました。

 2008年にフルモデルチェンジがおこなわれ、2代目モデルになったアルファード。月間販売台数目標は3000台に設定されて販売が始まりました。

 このモデルより車名の後ろについていたアルファベット表記が外れます。先代のアルファードVは「ヴェルファイア」と改称されたことにより、アルファードとは別路線を歩むこととなります。

 その違いは外装で顕著に現れており、押し出しが強い雰囲気を感じさせるヴェルファイアに対し、アルファードはより高級感を強調したイメージを初代モデルから継承。フロントマスクも、それぞれ専用のデザインを採用することで差別化を図りました。

 また、2代目モデルの登場時にハイブリッド仕様は一旦姿を消したものの、2011年に再び追加設定され、こちらも人気を博しました。

 2代目モデルの販売台数は、2008年から3代目登場までの2014年まで、年間販売台数ランキングトップ30にランクインする成績を記録しています(2011年を除く)。モデル末期の2014年にも、約2万6000台を販売しました。

 ライバル車であるエルグランドとは大きな差をつけ、日本における高級ミニバンとしての地位を奪取することに成功しました。

 現行モデルである3代目アルファードは、姉妹車であるヴェルファイアと同じ2015年に販売を開始しました。「大空間高級サルーン」をコンセプトに開発がおこなわれ、それまでのミニバンの枠にとどまらない高級車としての新しい位置づけがなされました。

 装備面では、世界初の機能を備えたパノラミックビューモニター、インテリジェントクリアランスソナー、インテリジェントパーキングアシストといった最新技術の設定があり、見た目の高級感のみならず技術面での向上も図られました。

 販売面も好調であり、フルモデルチェンジがおこなわれた2015年は約4万4000台を売り上げ、その後2018年には約5万9000台を記録しています。

※ ※ ※

 アルファードは、高級感があるだけでなく、愛車に個性の強さを求める需要が強いことが、高価格帯のクルマであるにも関わらず、高い人気を博す理由になっているといえます。

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Writer: くるまのニュース編集部

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