車のガラスが凍ったらどうする? 帰省や旅行先での対処方法とは

真冬にクルマに乗ろうとしたら「フロントガラスの凍結で前が見えにくくて困った」という経験のある人も多いかもしれません。今回は、フロントガラス凍結時の対応策を紹介します。

真冬に困る、フロントガラスの凍結

 冬に積雪地域へ旅行や帰省に出かけた際、クルマを氷点下に達する屋外に駐車しておくと、フロントガラスが凍結している可能性があります。

 万が一、フロントガラスが凍結している場合には、どのような対処方法があるのでしょうか。

冬場のガラス凍結トラブル
冬場のガラス凍結トラブル

 エンジンを始動して、エアコン機能のデフロスターを最大限に使用しても、フロントガラスの氷が溶けて視界が確保できるまでには数十分以上かかってしまいます。

 また、最近では長時間のアイドリングは禁止されている地域も増えています。そのような場合には、ホームセンターやカー用品店などで購入できる「解氷スプレー」を使うと簡単に氷を溶かすことが可能です。

 スプレーの成分はアルコール水溶液ですが、これはアルコールが水と異なり0度でも凍らない性質を利用しています。

 普及し始めた頃は、ボディの塗装やウインドー周りの接合部への悪影響が懸念されていましたが、最近は品質が向上しているようです。解氷スプレーについて、カー用品店のスタッフは、次のように話します。

「一般的に市販されている『自動車ウインドー用解氷スプレー』であれば、成分も自動車への使用が考慮されているので基本的には問題ありません。しかし、アルコール分を含んだ製品ですので、解氷後は早めに拭き取るようにしてください」

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 また、ガラスに雪が積もっている場合には、まず雪を払い除けてから解氷スプレーを使用します。降雪が多いエリアであれば、雪よけとして、フロントガラスをカバーできるシートを使用するのがオススメです。

 ただし、すでに雨などでフロントガラス周辺が濡れている状態でシートを装着すると、シートと車が凍結によりくっついてしまうことがありますので注意が必要です。

 解氷スプレーが一般的に販売される前は、どこのホームセンターや自動車用品店に行っても目にしたのが「スクレーパー」です。フロントウインドーに凍結している水分をヘラでガリガリと擦り落とすもので、以前は多くの種類が販売されていました。

 このスクレーパーについて、前出のカー用品のスタッフは次のように話します。

「自動車のウインドー用として販売されていたものは、やわらかいプラスチック製のヘラや少し硬めのゴムのヘラが一般的でしたが、稀に硬いプラスチックや金属製のものも売られていて、フロントガラスを傷つけてしまう人もいました。

 とくに、フロントガラスを傷つけてしまった場合、その度合いによっては視界の確保が困難と判断されて車検に通らなくなることもあります。

 軽度な傷であれば、自動車ガラス専門店などに持ち込んで研磨してもらうこともできますが、強い傷ができてしまうと走行中にガラスが割れてしまう危険性も高まりますので、スクレーパーを購入するのであれば材質に注意し、使用する際は無理に力を入れないようにしてください。

 また、直接の凍結防止ではありませんが、フロントガラスに撥水剤をコーティングしておけば若干は凍結が減りますし、スクレーパーで氷を削り落とす際にもガラス面がツルツルになっていれば簡単に取ることができます」

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 いまでもフロントガラスの凍結時に、お湯をかけている人は多いようですが、絶対に熱湯をかけてはいけません。自動車のガラスには先行車からの飛び石などで、人間の眼では判断できないような小さな傷がついていることも多く、凍結しているような温度のところに熱湯を掛けてしまうとガラスが割れる危険性があるほか、ガラス以外の周辺にある部品にも悪影響を与えます。

 解氷剤やスクレーバーがなく、お湯をかけるのであれば、20度から30度くらいの温水にとどめておきましょう。また、面倒臭がらず解氷したところから再凍結防止のために水分を拭き取ってください。

 寒冷地では、解氷後に走行してもすぐに再凍結することもあります。ワイパーのブレード面がウインドーに固着するだけでなく、ワイパーアームのリンクやモーターを損傷してしまうと、数万円の修理費用になることもありますので注意が必要です。

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