話題のGT-Rとスープラ! 2019年に50周年&17年ぶりとなった2台はどんなクルマ?

17年ぶりにスープラ爆誕! 新型モデルの内容は?

 2019年5月、17年ぶりに5代目となるスープラが復活し、日本デビューを果たしました。

 BMWと提携するという新たな試みから生まれた新型モデルは、2社でプラットフォームを共有し、BMWはオープンスポーツの新型「Z4」を作り上げ、トヨタは「直列6気筒+FR方式」をDNAとするスポーツクーペの新型スープラを送り出したのです。

 世界中にファンが多いスープラは、どのような経緯で誕生したのでしょうか。

17年ぶりに復活したトヨタの新型「スープラ」
17年ぶりに復活したトヨタの新型「スープラ」

 1970年に国産初のスペシャリティカーとして登場した初代「セリカ」が、1977年に2代目モデルとなり、その上級モデルとして翌年の1978年に「セリカXX(北米名スープラ)」が誕生。北米市場向けのクルマとして誕生したスープラは、セリカの全長を140mm、ホイールベースを130mm延長して直列6気筒エンジンを搭載したモデルです。

 1981年7月には、セリカXXとスープラ(A60型)は2代目へとモデルチェンジします。先代が担った豪華なGTという立ち位置は初代ソアラに譲り、A60型のスタイリングは先代から一転して直線基調のデザインとなりリトラクタブルヘッドライトを採用。

 ボディサイズは拡大され、全長4660mm×全幅1685mm×全高1315mmとなりましたが、ホイールベースは15mm短縮し、トレッドをプラス60mmとワイド化しています。

 このA60型のトピックはパワートレインで、初代ソアラの上級版から移植した5M-GEU型2.8リッター直列6気筒エンジンを搭載。その最高出力は170馬力を発揮しました。

 その後、1986年には2代目セリカXXの販売が終了します。そして、3代目モデルでは国内外での車名をスープラに統一してA70型が登場しました。

 ボディタイプは、先代同様3ドアハッチバックのみで、リトラクタブルヘッドライトのフロント部は先代の面影を残し、リアはCピラーをガラスで覆うヒドゥンピラーとする特徴的な造形に変更されます。

 ボディサイズは全長4620mm×全幅1690mm×全高1310mm、ホイールベースは先代に比べて20mm短縮され、ソアラよりも75mm短い2595mmでした。

 A70型のパワートレインには、馬力のことなる4種類の2リッター6気筒ガソリンエンジン(うちターボ1種類)と、2.5リッターガソリンターボエンジン、3リッターガソリンターボエンジンを搭載し、トランスミッションはソアラと同じ5速MTと4速ATです。

 1993年5月に4代目スープラとして登場したA80型は、先代に比べて全長は4520mmと短く、全幅は1810mmと広くとられ、ホイールベースは2550mmとさらに短縮された、本格スポーツカーです。

 発売当初の搭載エンジンは、3リッター直列6気筒ガソリンエンジンを搭載し、自然吸気仕様とツインターボ仕様の2種類を展開。トランスミッションはゲトラグ社と共同開発した6速MTと新開発電子制御4速ATを搭載していました。

 しかし、1990年代後半からスポーツカー市場が冷え込み、同時に排気ガス規制対応策にかかるコストが見合わないとの理由で、各社ともスポーツモデルからの撤退が相次ぎます。スープラも例外ではなく、2002年夏で生産を終えています。

 そして、2019年に復活したのがA90型ともいわれる新型スープラです。歴代スープラは、どの世代でも直列6気筒エンジンを積んだFR車(後輪駆動車)であったことは共通しており、新型モデルでもそのアイデンティティを継承しています。

 さらに「ホイールベース」「トレッド」「重心高」の3つの基本要素にこだわり、ピュアスポーツカーにふさわしいハンドリング性能を実現しました。

 また先進の予防安全技術を全車に標準装備するほか、スープラ専用のコネクティッドサービス「Toyota Supra Connect」が提供されます。

 今回の新型スープラはトヨタとドイツBMW社との共同開発で、BMWの新型スポーツカー「Z4」は兄弟車です。エコ対応や先進安全技術の開発などで、自動車そのものの開発コストが高まるなか、スポーツカーの開発にも莫大なコストがかかるのです。

 メーカー同士の共同開発は、開発や生産コストの低減が見込め、さらには販売価格の抑制にもつながるといえます。スポーツカーの共同開発の例では、トヨタ「86」とスバル「BRZ」の共同開発が挙げられます。

 発売当初からスープラは、さまざまなモータスポーツのカテゴリーに参戦を表明。どのカテゴリーでも楽しめるピュアスポーツカーとして、欧米で販売されているのです。

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Writer: くるまのニュース編集部

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