トヨタが「空飛ぶほうき」を開発!? モーターショーなのに市販車を見せない理由とは
トヨタは、第46回東京モーターショー2019にブースを出展していますが、敷地内に市販車は1台もなく、代わりに未来の「空飛ぶほうき」をはじめとした「モビリティ」が展示されているといいます。いったい、なぜトヨタは「ほうき」を見せて、クルマは見せないのでしょうか。
トヨタブースでは「空飛ぶほうき」など未来のモビリティを紹介
トヨタは、2019年10月25日に一般公開が始まった第46回東京モーターショー2019で、青海展示棟内にブースを出展しています。しかし、ブースの敷地内にトヨタは市販車を置かず、代わりに「空飛ぶほうき」や「配達ロボット」、さらに「健康診断カー」などを展示するといいます。
自動車メーカーであるトヨタなのに、なぜ実際のクルマは置かず、「ほうき」を出展するのでしょうか。
東京モーターショー2019の青海展示棟内Bホールに位置するトヨタブースは、展示棟内のほかの出展社のブースと比べても、格段に広い敷地面積をもちます。しかし、ブース内に一般ユーザーにとって身近なクルマは展示されていません。
トヨタの豊田章男社長は、ブースに展示されるクルマの特徴について「社会と街がつながり、人に移動やサービスを提供する『モビリティ』ばかりです」と説明します。
なかでも、異質な存在といえるのが、童話などに出る『空飛ぶほうき』をイメージさせる「e-broom」です。ローラースケートを装着してまたがり、楽しく移動することが可能になるといいます。
トヨタブースの関係者は、背景や狙いについて次のように話します。
「今回のトヨタブースでは、近未来のモビリティはどうなるのか、実際に体験してもらおうと展示内容をガラリと変えました。なぜ『ほうき』を用意したのかというと、これまでのトヨタモビリティ技術が詰まった乗り物で、子どもでも気軽に体験できる乗り物を用意したかったからです。
ぜひ『空飛ぶほうき』(実際に空は飛べません)にまたがってもらい、これからの未来を味わってもらえたらと思います」
「e-broom」は、トヨタブース内で来場者が試乗体験をおこなうことも可能です。
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トヨタブースでは、ほかにも小型配達ロボットの「TOYOTA Micro Palette」や、東京オリンピック・パラリンピックでも用いられる自動運転EV「e-Palette」、通信技術によって医師の診察を受けながら病院に向かうことや未来の健康診断の受信が可能となる「TOYOTA e-Care」、そして未来のファントゥドライブを具現化した「TOYOTA e-RACER」など、さまざまな未来を感じるモビリティが用意されます。
また、ヒト×モビリティ×映像が融合したエンターテイメントショーが催されるほか、来場者の出迎えを「未来人」がおこなうといいます。
トヨタブースでの体験で集めたポイントを、ブース内併設の「トヨタコンビニ」へ持っていくと、特製トヨタグッズと交換できるという企画も実施中です。
近い将来の市販が予定されているクルマの展示について、前出のトヨタブース関係者は「市販予定のあるモデルなどの『クルマ』は、すべて別の会場に展示させていただきました」と説明します。
2020年末の発売が予定されている燃料電池車の新型「ミライ」のコンセプトカーは、メガウェブ内のFUTURE EXPOエリアで展示がおこなわれ、2020年2月に発売予定の新型コンパクトカー「ヤリス」は、メガウェブの隣にあるショッピングモール「ヴィーナスフォート」内に置かれます。
なお、トヨタブースの置かれる有料エリアとは異なり、FUTURE EXPOエリアおよびヴィーナスフォートへの入場は無料です。
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