トヨタとホンダの明暗分かれる? 好調RAV4と不調CR-Vの違いとは
北米向けのデザインが今後も増える可能性とは
CR-Vと同じように復活したインサイトも北米市場では人気があります。ハイブリッド車ですが、未来的なデザインよりも高級感を重視しており「シビック」に近い立ち位置にあるようです。ターゲットを50代男性としているため上質感があり、高性能なモデルではありますが、価格設定が高めになっています。
国内におけるインサイトの販売は、かつてライバル車とされたトヨタ「プリウス」の販売台数が好調なのに対し、苦戦を強いられています。
登場した2018年12月は1038台を販売しますが、2019年1月から6月では全体48位の5867台と伸び悩み、その後の7月と8月では50位まで公表されているランキングでは圏外となりました。
インサイトも北米で人気のデザインとされていますが、北米向けのモデルにはどのような特徴があるのでしょうか。日本に保安基準があるように、米国にも基準となるルールが存在します。
まず、5マイルバンパーと呼ばれるバンパー形状です。米国には、1970年代に義務付けられたバンパーの規格があります。
5マイル(時速8キロ)で車体が衝突してもダメージを受けないことが前提として作られていました。義務化した当時は、バンパーが大きく突き出している車種が多く販売され、北米仕様車はフロントが大きいというイメージがついたといわれています。
また、ヘッドライトは米国のSAE規格で細かなルールが定められ、「角型か丸型でなければいけない」という基準があり、米国で販売されるモデルのヘッドライト形状には似たものが多く、異形のデザインが少なかったのもこれが理由です。
今後は、RAV4やCR-Vのような海外向けに開発されたモデルを日本に導入するケースは増えていくのでしょうか。国内外の市場に詳しい自動車専門のコンサルタントに話を聞きました。
「今後、海外市場で販売されている車種を国内で販売するというケースは増えると予想されています。
その大きな理由は、コストメリットが大きいためです。同一車種であれば国内・海外向け問わず大量に生産ができ、メーカーは生産コストを削減できます。RAV4のような成功例も出てきているので、メーカーとしてはやらない理由がありません。
また、日本人のクルマに対する趣向も変わってきています。新車販売台数において、年々輸入車の比率が上がっているなど、海外向けのクルマがウケているのも追い風になっていると思います」
※ ※ ※
ホンダは、「東京モーターショー2019」にて、北米で人気のアコードを日本で初披露します。10代目となる新型アコードは、2017年7月に北米市場でデビューしているため、3年後しの日本導入です。
このように、海外向けモデルの日本導入は徐々に増えつつあるのかもしれません。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。