トヨタはなぜ売れる? 世界中で販売が好調な理由とは

トヨタが世界最大級の自動車メーカーへなった歴史とは

 世界的に生産・販売をおこなっているトヨタが、初めて国外に輸出をしたのは中国市場です。1936年に「G1型トラック」4台を中国東北部に輸出しました。

 その2年後には天津工場の操業が開始されます。1950年代に入ると、アメリカをはじめとした世界各国に輸出を開始しました。

 1980年代初頭までは、完成車の輸出やCDK輸出(すべての部品を輸出して現地で組み立てる方式)などで対応していたトヨタでしたが、経済情勢の変動や輸出が急増したことによる貿易摩擦があり、本格的な海外生産をスタートさせます。

 2000年になるとトヨタは海外販売台数を伸ばし、2007年には当時過去最高となる680万台強を記録しました。これは、海外生産車が完成車輸出よりも上回ったことや、現地専用のモデルが投入されたことが大きな要因です。

 その後トヨタは、着実に世界販売台数を増やしていき、2018年には約797万7000台を販売。とくに近年では電動車の販売数が伸びており、2018年のHV、FCVを合わせた電動車の販売台数は、約101万6000台となっています。

 2018年のレクサスを含むトヨタの地域国別販売台数は、アメリカが一番多く約242万6000台で、2位に香港・マカオを含む中国が約148万6000台です。

 地域国別生産台数では、中国が約131万7000台で一番となり、次ぐアメリカが約124万1000台となっており、販売台数・生産台数ともに、大国であるアメリカと中国が含まれている北米とアジアが高くなっています。

 北米では、販売台数・生産台数ともにアメリカのシェアが大きいですが、アジアでは中国が50%のシェアとなっており、残りの半数はインドネシアやタイなどの諸国に分散されています。

 アメリカ市場では「RAV4」や「カローラ」、「カムリ」。中国市場では「カローラ」や「レビン」といったクルマが人気です。

 また、「カローラPHV」と「レビンPHV」を2019年よりトヨタ初の海外生産として開始予定と発表するなど、中国政府の電動化戦略に対応した動きも見せています。

トヨタが中国で現地生産を予定している「レビンPHV」
トヨタが中国で現地生産を予定している「レビンPHV」

 2019年上半期(1月から6月)は、北米の販売台数・生産台数は前年よりも下回っているものの、アジアでは販売台数・生産台数ともに前年を上回っており、好調となっています。

 日本も前年と比べると好調な滑り出しとなっており、2019年は国内・国外ともにシェアを伸ばすことができるのではないでしょうか。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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