誕生から23年のホンダ「ステップワゴン」 国産5ナンバーミニバンの先駆けとなった歴史とは
かつて、トヨタ「エスティマ」やホンダ「オデッセイ」がきっかけでミニバンブームに火が付いたといわれています。そんななか、ホンダから1996年に登場したのが「ステップワゴン」です。いまなお、人気のミニバンモデルですが、どのような歴史があるのでしょうか。
「ミニバン」黎明期に生まれた、ステップワゴン
国内の新車販売市場では、軽自動車やコンパクトカーと並んでミドルサイズミニバンの人気が続いています。とくに好調なのが日産の「セレナ」とトヨタの「ヴォクシー」です。
対して、ホンダ「ステップワゴン」は、かつての勢いがあまりみられません。ホンダのミニバンラインナップには、ミニバンブームの火付け役「オデッセイ」や、2019年上半期(1月から6月)登録車販売台数1位の「フリード」がありますが、そのなかでステップワゴンとはどのようなミニバンなのでしょうか。
初代ステップワゴンは1996年に登場。ボディサイズは、5ナンバー車に収まる全長4605mm×全幅1695mm×全高1830mmから1845mmでした。また、5ナンバー車でも可能な限り広い室内空間を実現し、徹底してコストを抑えたリーズナブルなミニバンを目標として開発されました。
FF車のシビックをベースにして低床化し、高いルーフと合わせて3列シートまで余裕のスペースが得られたのです。しかも、コストダウンの恩恵で、車重は1390kgから1570kgとミニバンとしては軽量に仕上がりました。
パワートレインは、最高出力125馬力の2リッター直列4気筒ガソリンエンジンで、トランスミッションはコラム式4速オートマチックだけの設定です。
駆動方式は、FF仕様のほかに全タイプデュアルポンプ式のスタンバイ型4WDも用意されました。グレード構成はステップワゴン(STEP WGN)の「WGN」から「W」「G」「N」として、シンプルななかにも遊び心が満ちていました。
その結果、初代ステップワゴンは大ヒット作となり、マイナーチェンジなどで安全装備などを充実させながら1997年から3年連続でミニバン市場No.1を達成。そして、2001年4月に2代目モデルへとフルモデルチェンジします。
2代目ステップワゴンは、初代のコンセプトを引き継いだモデルですが、シャシーやボディは専用設計され、5ナンバー車サイズ枠(全長4670mm×全幅1695mm×全高1845mmから1860mm)を最大限に活かした、クラストップの室内空間を実現しています。
パワートレインは、ホンダの代名詞ともいえる高回転まで気持ち良く回るVTEC仕様の2リッターVTECエンジンと、途中から2.4リッターVTECエンジンが加わり、2種類が設定されていました。
また、ATのシフトレバーがコラム式からインパネシフトに変更され、運転席の印象はスポーティな印象に変わっています。
2005年に登場した3代目ステップワゴンは大きく変化します。ボディサイズは、全長4630mm×全幅1695mm×全高1770mmから1745mmです。
専用に開発した低床プラットフォームによって、全高を75mm下げて60mmもの低床化を図ると同時に、車両重心を40mm下げているのが特徴です。
パワートレインは2代目と同様のラインナップですが、2リッターVTECエンジンは燃費を重要視したために最高出力を下げているほか、2.4リッターVTECエンジンのFF仕様にはCVTが採用されます。
また、先代モデルまで助手席側のみの設定だったスライドドアが運転席側にも追加され両側スライドドアとなり、一部グレードには電動スライドドアが標準で装備されました。
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