マイルドHV初搭載の新型「イヴォーク」の実力は? レンジローバーの末っ子がより上質なクーペSUVに進化

レンジローバーファミリーの末っ子である「イヴォーク」が新型モデルにフルモデルチェンジしました。同モデル初となるマイルドハイブリッド搭載車に、安東弘樹氏が試乗。どのようなモデルに進化しているのでしょうか。

クーペシルエットが特徴のSUV「レンジローバーイヴォーク」が進化

 ランドローバーが誇る「レンジローバー」シリーズの末弟「イヴォーク」が、2019年6月にフルモデルチェンジしました。

ランドローバー新型「レンジローバーイヴォーク」
ランドローバー新型「レンジローバーイヴォーク」

 2012年に日本でデビューした初代「レンジローバーイヴォーク」は、SUVでありながらクーペのようなシルエットが特徴で、登場から約6年で国内累計1万台の販売を達成。グローバルでも80万台を販売する人気モデルに成長しています。

 今回は2代目の新型イヴォークに試乗する機会を得ましたが、新型モデルを最初に見た時の印象は「ちょっと寸詰まりかな」というものでした。

 というのも筆者(安東弘樹)が、以前の所有車であったジャガー「F-PACE」から買い替えるクルマとして最後まで悩んだのが、イヴォークよりワンランク上級な「レンジローバーヴェラール」で、ヴェラールがあまりに美しいため、全体のデザインが似ているイヴォークと比較してしまったからです。

 イヴォークの方が全長が短いので、「ちょっと寸詰まりかな」と感じてしまったのかもしれませんが、「フィレンツェレッド」と呼ばれるワインレッドに近い深みのある赤をまとった新型モデルは、慣れてくると徐々に美しく見えてきました。

 まずオンロードでの印象ですが、試乗したのは最上級パワーユニットに位置づけられるP300というバッジが付いた、マイルドハイブリッド2リッターガソリン4気筒ターボエンジンです。

 ランドローバー初となるマイルドハイブリッドエンジンを積んだ新型イヴォークは、300馬力というスペック通りの力強さで、1905mmという全幅以外は輸入車SUVとしては小柄な車体を軽々と前に進めてくれます。

 ただ、試乗した車両が21インチの超扁平タイヤを履いていたこともあってか、細かい段差をそのまま伝えてくることもあり、抜群の乗り心地とはいえないものでした。もう少し大人しいホイールサイズだったら、乗り心地も変わるのかもしれません。

 しかしその分、SUVの割にはコーナリング性能に不安はなく、重心の高さをことさらに意識しないですみます。パドルシフトのサイズや位置も適切で、自分でシフトチェンジをしながらストレスなくドライブできました。

 本格的な四駆としての機能も充実しており、路面の状況に応じてサスペンションやトランスミッション、トラクションを自動で適切に制御する「テレイン・レスポンス2」をイヴォークとして初採用。渡河水深は先代より100mm増えて600mmとするなど、どんな地形や天候でもレンジローバーファミリーならではの頼もしい悪路走破性を発揮してくれます。

 実際にはオフロード走行を試していませんが、かなりの悪路を涼しい顔で走破できるようです。

 一見、無駄にも思えるオフロード性能ですが、最近多発している自然災害に遭遇しないとはいえません。もちろん、どんなクルマに乗っていようと過信は禁物ですが、新型イヴォークのオーナーの心に少し余裕が生まれるのは確かです。

クーペシルエットが美しい新型「レンジローバーイヴォーク」を画像でチェック(36枚)

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