隠れたヒット作!? 生産終了後も人気が続くクルマ5選
絶版車ながらカスタマイズベースとして人気のクルマも
●ホンダ「ライフ」
ホンダ「NIII 360」の後継車として1971年に登場した初代「ライフ」は、360ccの軽自動車でありながらバランサーシャフトを備え、低振動を実現した新世代の水冷4サイクル2気筒エンジンを搭載。
快適性を向上させたセダンで好評でしたが、ホンダの軽乗用車市場からの撤退によって1974年に販売を終了しました。
1985年に初代「トゥデイ」を発売し軽自動車市場に返り咲いたホンダは、2代目トゥデイのコンポーネントを流用して軽トールワゴンに仕立てた2代目ライフを市場に投入しました。
その後もマイナーチェンジやモデルチェンジを繰り返し、2008年に登場した5代目では運転のしやすさがとくに配慮され、前方/側方/後方のすべてにおいて、車両感覚が掴みやすい視界と見切りの良さを実現。
また、プラットフォームを一新し、軽自動車枠いっぱいの全長と全幅を持ちながら、4代目よりも高くなった全高と視界の良さで、室内空間は広々と感じられる作りになっていました。
発売時には上級グレードに軽自動車で初めてバックモニター付オーディオを標準装備し、駐車時にハンドル操作アシストが行なわれる「Hondaスマートパーキングアシスト・システム」も搭載するなど、快適さと安心を高めたクルマでした。
その後のマイナーチェンジでも安全性や快適性向上のための装備の充実を図りながら、後継車の「N-WGN」の登場後、2014年に生産を終了します。
使い勝手のよさが評価され、価格も安価なことから絶版軽自動車のなかでも高い中古車人気を維持しています。
●日産「ラシーン」
日産は1993年の「第30回東京モーターショー」に「サニー」をベースにした4WDのコンパクトクロスオーバーSUVの試作車を出品し、好評を得たことから、翌年「ラシーン」として発売しました。
全高を抑えた角ばったボディデザインは「和製ミニ・ハマー」とも呼ばれます。
上下開きのバックドアに、背面スペアタイヤを装備する横開き式キャリア(グレードによる)を装備するなど、本格的なクロスカントリー車のように見えますが、実際はSUVの雰囲気を手軽に楽しむためのもので、悪路走破性は決して高いものではありませんでした。
デビュー時は1.5リッター直列4気筒DOHCエンジンのみでしたが、1997年のマイナーチェンジでは1.8リッター直列4気筒DOHCエンジンと、日産のフルタイム4WDシステム「ATTESA」を搭載するモデルを追加しました。
さらに同年に2リッターのスポーツ系エンジン「SR20DE型」を搭載したモデルを追加。1998年にはワイドボディで3ナンバー登録となった「ラシーンフォルザ」も登場しました。
その特徴的なルックスと、コンパクトクロスオーバーSUVという時代を先取りし過ぎた感のあるクルマでしたが、熱狂的なファンもいて、内外装をドレスアップするラシーン専門店もあるほどです。
いまでは「フィガロ」と同様に海外での人気が高いため、現在は低価格車が多数見つけられますが、気が付いたら日本国内では稀少車になっているかもしれません。
【了】
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