【今日はなんの日?】トヨタがグラブ社に10億ドル出資した日

東南アジアでは配車サービスが話題となっています。2018年の6月13日は、トヨタが東南アジアで配車事業を展開するグラブ社に10億ドルを出資した日です。

トヨタから出資を受けたグラブ。配車サービスは成長加速中

 2018年6月13日、グラブ社がトヨタから10億ドルの出資を受けました。マレーシア人のCEO、アンソニー・タン氏が率いるグラブ社は、シンガポールに本社を構え、東南アジアで配車サービスのほか、相乗りサービスや配送サービス、決済サービスを展開しています。10億ドルは、当時のレートにして日本円で約1100億円でした。

配車サービスのイメージ

 いま、東南アジアの配車サービスが急速成長中といわれています。世界的にはウーバーやリフトが牽引しているこの業界ですが、経済成長の著しい東南アジアの8カ国で浸透しているのはグラブです。ちなみにトヨタはグラブのほか、ウーバーにも出資しています。

 トヨタはグラブへの出資と協業を通じて、既存のマレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、インドネシア、ミャンマー、カンボジアといったサービス提供地域を、さらにアジア全域へと広げようとしています。

 トヨタの豊田章男社長は、2018年1月に「トヨタはクルマをつくる会社からモビリティーサービスの会社になる」と宣言しました。

 産業構造が激変し、人々の消費スタイルも変わってきている昨今、自動車業界は「MaaS」に大注目しています。「MaaS」とは「Mobility as a Service」の略で、「サービスとしての移動」を指し、ITを活用して交通をシームレスにつないで人々のさまざまな「移動」を助けます。

 コネクテッド・カーと呼ばれるこれらのサービスでは、スマートフォンを中心としたデバイスを通じてインターネットとクルマがつながっています。グラブのアプリではFacebookやGoogleアカウント、電話番号でのログインが可能で、現金のほかクレジットカードで決済でき、サービスをキャッシュレスで利用することができます。

 海外旅行の際には一般的なタクシーよりも配車サービスは便利で安心です。配車サービスは評価システムがあり安全性が担保されていることや、アプリで出発点と目的地を入力するため、運転手に外国語で伝える必要がないことが理由です。

 とても便利な配車サービスですが、最近ではサービスのせいで渋滞が増えているといいます。渋滞の緩和という課題はあるものの、これからもっと普及していくであろう配車サービス。グラブ社やウーバー、リフトをはじめとするこの業界から目が離せません。

【了】

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