高齢運転者の重大事故が急増で免許改革が急務に 講習から試験に引き上げも必要か
相次いで報道される高齢ドライバーによる交通事故。減少に向けて、クルマ側とドライバー側の両面から対策をおこなうことが期待されていますが、それぞれどのような対策が進んでいるのでしょうか。
事故を減らすために何が必要か?
高齢ドライバーによる重大な交通事故が全国各地で相次いで発生しています。その度にテレビなどのマスコミで大きく報道され、今後の対策について専門家やコメンテイターが議論するシーンをよく見かけます。
こうした議論をまとめてみると、対策として大きくふたつの方向性があると思います。ひとつは、クルマ側の安全機能を高性能化させること。もうひとつは、免許制度などドライバー側の問題です。それぞれ、どのような対策が進められているのでしょうか。
クルマの機能については、国が進める「サポカー」(安全運転サポートカー)の普及が必要です。高齢ドライバー事故の報道でよく耳にする「原因はアクセルとブレーキの踏み間違い」というフレーズがありますが、これに対してドライバーのミスをクルマ側が察して、事故を未然に防ぐという考え方です。
サポカーは、クルマに搭載されたカメラやレーザーなどのセンサーが周囲の状況を捉えて、障害物や急接近してくるクルマなどがある場合に、ドライバーに警告をおこないます。
それでもドライバーが危険回避の行動を起こさなければ、衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)などを強制的に作動させます。
また停止中、前方に障害物がある状況でアクセルを強く踏んでも、一時的にエンジンの回転数を低く抑えるアクセルとブレーキの踏み間違い防止装置が、軽自動車を含めて普及が進んでいます。
こうしたサポカーの購入に対して、東京都檜原村などの地方自治体では購入費用の一部を補助する制度を始めています。
また、高度な運転支援システムを搭載していない年代のクルマに対しては、すでにトヨタとダイハツがアクセルとブレーキの踏み間違いに対応した後付け機器を発売しています。
今後、自動車メーカー各社で後付け機器の販売が開始される見込みです。また、後付け機器の購入補助について、東京都の小池百合子知事は2019年6月4日、都議会定例会の所信表明のなかで「(都として)早期の実施を検討している」と話しました。
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