訳がある? 地域によって黄信号の点灯時間が違う理由とは
信号が青から黄色に変化するとき、次の赤まではどのくらいの時間があるのでしょうか? 諸説ありますが、実際のところはどうなのでしょう。そして、赤信号の点灯時間もあるものに応じて決められています。
信号機の黄色の点灯時間、県によって違う? 警察庁に聞いてみた
クルマを運転する時に目にする信号機ですが、各色の点灯時間は都道府県によって違うのではないかという話があります。これは真実なのでしょうか。この疑問について、警察庁交通規制課に話を聞きました。
都道府県によって信号の黄色点灯時間の長さが違うという話がありますが本当ですか。
黄信号の表示時間は、その信号が設置されている交差点の交通状況に応じて都道府県警が個別に設定しています。
—黄信号の表示時間が統一されていない理由はなぜですか。
道路交通法第二条において、黄色の灯火の意味は「車両及び路面電車は停止位置を超えて進行してはならないこと。ただし、黄色灯火の信号が表示された時において当該停止位置に近接しているため安全に停止できない場合を除く」とされています。
黄信号表示時間は運転者が停止線などでクルマを安全に停止できるよう適切に設定することが必要です。そのため、信号が設置された道路の最高速度によって黄信号の表示時間を変える必要があります。
以上が黄信号表示時間の長さを設定する際の基本的な考え方であり、各都道府県警察は現場の交通状況等に応じて適切な黄信号表示時間を設定しています。
黄色と赤・青は点灯時間を決める基準が異なる
—黄色点灯の長さが適切でない場合に起こる影響を教えてください。
黄信号表示時間は、車両の交差点への近接速度によって設定することが基本です。接近速度に対して短すぎる黄信号表示は、車両の運転者が停止線などで安全に停止できるかどうかを判断することが困難となり、交差点における追突事故や出会い頭事故などを引き起こすおそれがあります。
逆に近接速度に対して長すぎる黄信号は交通容量の低下の恐れがあります。
—赤、青信号についても点灯時間の基準などがありましたら教えてください。
黄信号表示時間が車両の交差点への接近速度や交差点の形状などにより設定されるのに対し、青信号表示時間や赤信号表示時間は各交差点における車両の交通量や横断歩行者数などの交通状況に応じて設定されています。
そのため、時間帯や曜日別などで交通量の変動がある交差点においては、これらの表示時間が日によって変動することになります。
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信号の点灯時間は、交差点の状況に合わせて個別に設定され、安全で円滑な交通が実現できるように調整されていました。
道路の通行量などは、新しい道路ができた場合や周辺施設の状況が変わると大きく変化することがあります。そのため、信号機に関する意見要望窓口(信号機BOXなど)が都道府県ごとに設置されており、自ら情報提供することもできるので、信号機の点灯時間が実際の交通状況に合っていないと感じた場合は要望を出してみるとよいでしょう。
【了】
埼玉県、黄色長くね?
キイロハススメの原因のような気が