フルモデルチェンジなく40年以上販売!? 超ロングセラー車5選
いまでも新車で購入できる超ロングセラーもあり
●ラーダ「4×4」
ロシアという国が、まだソビエト連邦(以下ソ連)だったころの1977年、ラーダ「ニーヴァ」(海外向けの車名)という小型の4WD車が誕生しました。
1970年代というとソ連は共産主義真っ只中で、一般庶民がクルマを手に入れるのも困難な時代でしたが、さらに壊れた場合に修理するのも、順番待ちがひどいことになっていたといいます。
そんな時代に誕生したニーヴァですから、ある程度信頼性は高かったと想像できます。実際にシンプルなメカニズムは長年踏襲され、いまに至っており、現在も新車で買うことができます。
現行モデルのニーヴァは信頼性、操縦性、安全性を維持しながら、オフロード性能も高めた「4×4」に名前が変わりました。
ラインナップは3ドアと5ドアがあり、装備や外観の違いで複数のグレードが用意され、42年の間でパワーステアリングの装備や、騒音や振動の低減、エアコンなどの快適装備も充実し、外観はほぼ従来のままですが、乗用車として進化しています。
エンジンは最高出力83馬力の1.7リッター直列4気筒で、トランスミッションは5MTを採用。全長3740mm×全幅1680mm×全高1640mm(4×4 3ドア)と、昨今のSUVに比べかなりコンパクトなサイズです。
●日産「サニートラック」
日産「サニートラック」は『サニトラ』の愛称で親しまれたクルマです。初代の誕生は1967年で「B10型 サニー」をベースに作られました。それから4年後には2代目となるにバトンタッチされます。
1971年に「B110型 サニー」をベースとしたモノコックボディの「サニートラック」を発売。モノコックボディならではのスタイルがサニートラックの特徴ともいえます。
日産のエンジンのなかでもとくに名機と名高い直列4気筒OHVのA型をフロントに搭載し、リアタイヤを駆動するFRでした。
年を追うごとに改良を重ねましたが、一度もフルモデルチェンジすることなく1994年に生産を終了。
ところが、サニートラックは南アフリカで1970年代から「BAKKIE(バッキー)」という車名で製造・販売され、ハイルーフになるなど独自の進化はありましたが、最終的に2008年まで販売しており、結局37年間もフルモデルチェンジされなかったことになります。
※ ※ ※
サニートラックのような商用車は比較的ロングセラーとなる傾向があります。もともと信頼性、耐久性が高い基本設計ということもあるでしょう。
一方でタイプ1やミニ、2CVのようなクルマの場合は、秀逸なスタイルやシンプルな構造によって人気があり、ロングセラーとなっていましたが、やはり優れた基本設計であるからこそが、長寿の秘訣だったのかもしれません。
【了】
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