ワクワクした秘密兵器の数々 映画「007」のひと味違うボンドカー5選

「予定になかった」市販化が実現したボンドカーも

●BMW「Z8」(『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』1999年)

「Z8」はBMWのモデルのなかでも、ほかと一線を画する独自のデザインだった

 BMW「Z8」は2000年から2003年にかけて製造していたオープンスポーツです。デザインモチーフは1950年代の「BMW507」で古典的なローングノーズ、切り立ったフロントスクリーンが特徴で、E39型BMW「M5」と同じ、4.9リッターV8エンジンを搭載しています。

 Z8は、当時のほかのBMW車とはデザインや機構における共通点が非常に少なく、専用に設計・製造された部分も多く存在するクルマでした。そのため販売価格は1500万円を超える高額車となってしまいましたが、その4年のモデルライフを通じて5700台超が生産されたといわれるので、意外に売れたクルマだったのかもしれません。

 劇中では、MI6がジェームズ・ボンドに与えた「正真正銘の」ボンドカーではありますが、撮影時にはまだZ8の実車の生産が行なわれてはおらず、レプリカを使用して撮影されたらしく、そのためか派手なカーアクションが見られなかったのが残念なところです。

●アストンマーティン「DB10」(『007 スペクター』2015年)

実車は存在せず映画用のみに製作された「DB10」

 アストンマーティン「DB10」は、ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグが運転し、敵役が乗るジャガー「C-X75」とカーチェイスを繰り広げます。

 「DB10」は映画のためだけにデザイン、製造したもので、「現実には存在しなかった」クルマです。これは歴代ボンドカーの中でも非常に珍しく、劇中ではMI6が、”007”ジェームズ・ボンドのためではなく、同僚である”009”のために開発した車両という設定でもあります。

 この特別なコラボレーションは、ボンドカーとしてアストンマーティンを最初に使用した『007 ゴールドフィンガー(1964年)」から数えて50年という節目を記念して行われたもので、撮影にあたっては10台のDB10を製造したと言われています。

 劇中では「スパイ仕様」として作ったという背景を持つため、車体には様々な仕掛けを内蔵しており、昔ながらのボンドカーをオマージュしたような秘密兵器も登場します。

 このDB10については、「市販予定はない」とされながらも、2018年に「ヴァンテージ」がそのデザインを引き継いで発売され、大いに話題となりました。

※ ※ ※

 ボンドカーといえば「007 私を愛したスパイ」の潜水艇にもなるロータス「エスプリ」が有名で、当時はクルマ好きの少年を夢中にさせました。

 これまでいろいろなメーカーのクルマが登場してきましたが、近年は特定のメーカーとのタイアップという場合が多く、かつてのようなバリエーションが見られなくなってきたのは残念です。

【了】

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