人気の裏返しなのか!? 盗難件数の多い国産車トップ5

これまで様々な対策が施された結果、自動車盗難件数は減少傾向にあります。しかし、一方で新たな盗難手口も出てきました。人気があるクルマというのは、窃盗犯に狙われる確率も上がるという宿命からは逃れられないのでしょうか。そこで、盗難件数が多いクルマTOP5を見てみたいと思います。

盗難件数は減少傾向も、特定車種に被害が集中

 最近ニュースでも取り上げられ話題になった新たな盗難手口「リレーアタック」ですが、イモビライザーやカーアラームも歯が立たない、ある意味最悪の手口です。

窃盗犯が狙うのは世界的に人気があり高価なクルマ

 一方で、一般社団法人日本損害保険協会が2019年2月に発表した2018年の自動車盗難認知件数によると、59年ぶりとなる1万件を下回る結果になりました。

 自動車盗難および盗難自動車の不正輸出防止についての対策を官民で進めてきた結果、盗難防止装置の普及や、水際での摘発の効果があったということでしょう。

 しかし、自動車盗難はまだまだなくなっておらず、同じく日本損害保険協会が2018年3月に発表した「第19回自動車盗難事故実態調査結果」では、2017年11月の保険金を支払った車両盗難は278件にものぼっています。

 そこで、この278件の事案のなかで、どんなクルマの件数が多いのか、上位5車種を紹介します。

●1位 トヨタ「プリウス」62件(構成比22.3%)

グローバルなベストセラーカー「プリウス」は3年連続で盗難件数トップ

 トヨタ「プリウス」は世界初の量産ハイブリッドモデルとして1997年に発売されました。現行モデルは2015年発売の4代目となります。

 歴代「プリウス」は低燃費車トップに君臨し、現在まで販売台数ランキングは常に上位に位置しています。

 最近では「プリウス」だけがハイブリッドではなくなったこともり、一時期の勢いはありませんが、それでも一般社団法人日本自動車販売協会連合会の販売台数データでは、2018年にノート、アクアに次いで3位となっています。

 このように販売台数の多さと人気が継続していることから、盗難件数は3年連続1位という不名誉な記録を作ってしまいました。

「プリウス」の低燃費と信頼性が世界的に認められたことで、盗難車が商売になるという図式になり、残念ながらしばらくは盗難件数上位にとどまる可能性があります。

●2位 トヨタ「ランドクルーザー」32件(構成比11.5%)

信頼性と走破性の高さで世界的に人気がある「ランドクルーザー」は盗難率が非常に高い

 トヨタ「ランドクルーザー」は、日本のみならず、世界を代表する本格的クロスカントリー4WDで、街中から砂漠まで道を選ばない高い走破性を誇っています。

 国内ではハイクラスの「200系」とライトデューティの「プラド」がありますが、統計では「ランドクルーザー」として数値が合算されており、個別の盗難件数が明らかにされていません。

 しかし、どちらも国内外で走りと信頼性で絶大な評価をえていることから、両車とも狙われている可能性があります。

「ランドクルーザー」の販売台数は「プリウス」や「ハイエース」に比べるとずっと少ないですが、盗難の件数では「ハイエース」よりも多いということは、狙われる確率が非常に高いといえます。

 オーナーの方やこれから購入する方は、盗難対策を十分に行なう必要があるでしょう。

●3位 トヨタ「ハイエース」28件(構成比10.1%)

「ハイエース」も耐久性の高さによる人気が裏目となっている

「ハイエース」はトヨタを代表する商用車です。1967年に初代がデビューし、2004年にデビューした現行モデルは5代目となります。

 商用車のモデルチェンジ周期は長く、現行モデルもデビューからすでに15年になろうとしています。

 ボディタイプも小型商用車となる4ナンバーから、ワイドボディの1ナンバー、さらに乗用タイプの3ナンバーワゴン、他人数乗車用の14人乗りコミューターまで多岐にわたり、ルーフや全長の違い、エンジン、駆動方式などでバリエーションが豊富です。

 広い荷室は、仕事での使用はもちろんのことレジャー目的でも人気で、カスタマイズパーツなども充実しています。

 耐久性と信頼性が高いイメージがあり、過走行車や古いモデルでも中古買取り価格が比較的高く、アジア圏や中東でも人気モデルですので、盗難数の多さもうなずけます。

世界的に人気のある証? 盗難件数の上位車を画像でチェック

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