昔はデコトラのイメージ「流れるウインカー」 いまや高級車から軽まで採用される理由

最近、見かける機会が増えた「流れるウインカー」。アウディやレクサスといった高級車からホンダの軽自動車「N-BOX Custom」まで採用されています。なぜ、ここまで普及しているのでしょうか。

高級車にとどまらない「流れるウインカー」のブームくる?

 最近、街中では「流れるウインカー」を搭載しているクルマを見かける機会が多くなりました。2014年にウィンカー(方向指示器)に関する基準を改正したことをきっかけに徐々に普及しています。

軽自動車ジャンルで初採用したホンダ「N-BOX Custom」と、トヨタの人気SUV「C-HR」

 この「流れるウインカー」は、シーケンシャルウインカーとも呼ばれ、車両内側から外側にLEDが点灯することで、光の流れを演出。構造としては、高輝度LEDをフラッシャーという装置で連続的に点滅させています。

 LEDランプは、消費電力が少なく長寿命なため、ヘッドランプやウインカーには理想的なランプです。光源が小型のことから、自由度の高いデザインも可能です。

 さらに、光が曲がる方向に流れるため、「クルマが左右どちらに曲がるかがわかりやすい」という声も聞かれ、メリットは多いようです。 

 国内導入という点では、2014年にアウディ「A8」が初採用モデルとなり、その後レクサス、トヨタ、ホンダという順番に導入。なかでも、国産メーカー大手のトヨタでは、「C-HR」や「クラウン」、「アルファード/ヴェルファイア」をはじめとする多くのモデルに採用しています。

 ホンダでは、2017年に登場した人気軽自動車「N-BOX Custom」のフロントライトに「流れるウインカー」が採用されました。

 クルマ業界のトレンドになるかと思いきや、国産メーカーでは前述したトヨタ車(レクサス含む)か、ホンダ「N-BOX Custom」に搭載されるに留まります。

 軽自動車のホンダ「N-BOX Custom」に採用した理由について、ホンダは次のように話します。

――軽自動車初となった「流れるウインカー」の採用理由を教えてください。

「N-BOX Custom」のデザインコンセプト『セレブリティスタイル』に合わせて、内外装に上質な装備を揃えています。

「Custom」をお選びいただくお客様の中にはダウンサイザーの方も多く、上質志向のお客様にもご満足いただけるように、高級車でも取り入れられている『シーケンシャルターンシグナルランプ』を採用しました。

――LEDの電球がひとつだけ切れた場合は作動するのでしょうか。

バルブと同様に、LEDが切れた場合はランプがすべて消灯します。また、球切れ警告としてウインカーの音が早くなるのもバルブと同様です。

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