ハイブリッド自動車などの「車両接近通報装置」義務化でどう変わる?
車両接近通報装置の基準改訂で接触事故の減少を目指す
簡単にまとめると、EUを中心とした52か国が加盟する(WP29)基準に沿って、日本でも車両接近通報装置の基準を改訂するということになります。
対象となるクルマは、電力により作動する原動機のみによる走行が可能な自動車(二輪自動車、側車付二輪自動車、三輪自動車、カタピラ及びそりを有する軽自動車、大型特殊自動車、小型特殊自動車並びに被牽引自動車を除く)です。
改正の概要は、歩行者等に自動車の接近を音で知らせる車両接近通報装置について、「静音性車両に係る協定規則(第138号)」の性能要件に適合するものを備えつけなければならないこと、そして車両接近通報装置については、当該装置の作動を停止させることができる機能を有さないものであることとなっています。
ちなみに、静音性車両に係る協定規則(第138号)の性能要件としては、運転の速度範囲は、0km/h超から20km/h以下の範囲であることや、最小音圧や周波数、加減速を表現する周波数変化率など細かい項目が設定されています。
なお、この性能要件の中には、静止時に音を発してもよいことや、規定に適合し認可されたものであれば、運転者が好きな音を選択することも可能であると記載されています。そのため、今後これまでに聞いたことのないような楽しい音を採用したモデルが登場するかもしれません。
高齢化が進む日本では、車両接近通報装置の基準が改訂されることにより、車両の接近に気が付きづらい高齢者などと自動車の接触事故が減ることが期待できそうです。
【了】
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