激レアだけじゃなくロングセラーも 初代のみで消えたクルマ5選

輸入車に対抗できる質感が売りだったコンパクト

●マツダ「ベリーサ」

 コンパクトカーでありながら、高級車のようなおもむきを目指したクルマがマツダ「ベリーサ」です。「ベリーサ」は2004年に「デミオ」のシャシベースにして開発・販売されました。

 外観はデミオより少し大きく、シックなイメージとしていました。エンジンやサスペンション形式は「デミオ」と共通ですが、静粛性や乗り心地は向上させ、走りの質をアップさせています。

 また、内装のデザインや色使いもデミオよりも質感を向上させており、本革シートも選べました。

「小さな高級車」というと当時は国内のライバルも少なく、「ベリーサ」はロングセラーになります。2007年に「デミオ」がフルモデルチェンジしてシャシが一新されますが、「ベリーサ」はそのままのシャシで販売されました。

 結局、「ベリーサ」は2015年まで改良を繰り返すもフルモデルチェンジすることなく、11年間もの長きに渡って販売されました。

●スズキ「キザシ」

警察車両として名を馳せることになった「キザシ」

 三菱「ピスタチオ」ほどではありませんが、スズキ「キザシ」もかなりレアなクルマです。ところが、後述しますが意外なことで有名なクルマでもあります。

「キザシ」は2.4リッターのエンジンを搭載した4ドアセダンで、北米、欧州、中国などでも販売されたグローバルカーです。同時にスズキのフラッグシップカーでした。

 ボディサイズは全幅が1820mmあり、3ナンバー専用車でした。ハンドリングは欧州・北米で走行テストを重ね、スポーティな走りと、快適な乗り心地の両立を目指して開発されています。

 日本での販売は低迷していましたが、「キザシ」が話題となったのは警察車両に採用されたということです。白黒のパトカーのみならず、捜査車両として「覆面パトカー」として警察庁、警視庁に納入されました。

 街を走るクルマに溶け込み目立ってはいけない「覆面パトカー」のはずですが、レアな「キザシ」では逆に目立ってしまうという矛盾がありました。

 2009年に発売された「キザシ」は2015年に販売を終了。海外でもフルモデルチェンジすることなく2016年には販売を終了しています。

【了】

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