ヤマハ「TZR250」 後方排気と呼ばれた画期的排気システムを導入
1989年、ヤマハは後方排気システムを採用したモデル「TZR250」を発売します。2ストV型に移行しつつある各メーカーの中でヤマハは並列エンジンを市場に投入します。
公道走行可能な後方排気モデルは成功したのか?
1989年発売の2代目「TZR250」は、市販レーサーTZ250と同じ特徴的な前方吸気後方排気のエンジンを採用し、市販車初となるテールカウル後方に排気システムが配置されています。
それまで多くの車両が採用していた排気方式ではなく、排気管をテールカウル内部に持っていくことで車体はスッキリとした印象を受けます。初代モデルは、フロントブレーキディスクを片側のみに配置していましたが、このモデルよりダブルディスクに変更。1990年モデルは、フロントに倒立フォークを採用しています。
操縦性は、新設計されたアルミデルタボックスフレームの剛性を強化し、スイングアームにも下部にサブアーム加え、フロンの接地感を高めたセッティングに変更されました。また、後方排気チャンバーは、ストレート形状にされたものの重量があり長さを増したため、車体の全長が伸ばされています。
エンジンは、水冷2ストローク並列2気筒エンジンを搭載し、最高出力45psを発揮しています。
後方排気モデルは、エンジン前方にキャブレターを配置することで、季節の変化に敏感に反応してしまい、セッティングが容易に出せない点が公道仕様車として問題だったのかもしれません。
賛否もあるTZR250後方排気モデルですが、個性的なモデルとして今もなお語り継がれている1台です。
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