尼崎の新「川越えルート」開通で交通“激変”! 伊丹&塚口経由の「大迂回」解消で渋滞も“大幅減少” 名神アクセスも改善した都市計画道路「園田西武庫線」全線開通の効果を発表
兵庫県尼崎市で2026年3月20日、都市計画道路「園田西武庫線」が全線開通を迎えました。東西を直線的に結ぶ渡河ルートが整備されたことで、地域にどのような変化が起きているのでしょうか。
渋滞緩和に大きな効果
兵庫県尼崎市で2026年3月20日、都市計画道路「園田西武庫線」が全線開通を迎えました。
開通によって、地域にどのような変化が起きているのでしょうか。開通効果をまとめたレポートが公開されています。

園田西武庫線は、兵庫県西宮市と大阪府豊中市を結ぶ県道(府道)606号線を構成する道路です。
西日本の大動脈である国道2号、国道43号といった東西を結ぶ主要幹線道路を補完しつつ、大阪府と隣接する尼崎市北部の交通ネットワーク改善を掲げ、事業が進められてきました。
沿線地域は区画整理された住宅街が多い土地で、阪急電鉄の神戸線や伊丹線、JR福知山線(宝塚線)、山陽新幹線といった鉄道網が張り巡らされており、駅前の混雑や踏切による一時的な交通の遮断などに加え、近くを流れる藻川を越える主要な幹線道路が不足していたこともあり、周辺の道路では慢性的な渋滞が発生していました。
そうした課題を解決するべく計画されたのが、園田西武庫線です。3月に開通を迎えた「藻川工区」は、阪急 園田駅北側、尼崎市東園田町と尼崎市食満を結ぶ564mの区間です。幅員15m~22mの2車線道路となっており、藻川を越える橋梁が設けられました。
同区間の開通効果を調査したレポートを、兵庫県が7月28日に公開しています。調査を実施したのは同年6月で、園田西武庫線のうち、藻川工区や前年の3月に先立って開通した「御園工区」を中心に交通量や渋滞状況などを調査し、比較しています。
注目点は、園田西武庫線の北に位置する「南町4丁目」交差点、南に位置する「ピッコロシアター南交差点」で慢性的に発生していた渋滞です。開通後、期待された効果が出ているのでしょうか。
まとめられた資料を見てみると、園田西武庫線の御園工区にあたる「塚口本町6丁目」交差点付近の交通量は1日あたり4800台から8500台に大幅な増加が見られる一方、最大渋滞長は330mから60mに減少。
増加した交通量を踏まえても、交通の流れがかなりスムーズになっていることが分かります。
周辺の既存ルートでも交通の効率化が見られ、重要視していた南町4丁目交差点では最大渋滞長が430mから50mに減少、ピッコロシアター南交差点では最大渋滞長が400mから80mに減少しています。
1日あたりの交通量を見ると、南町4丁目交差点を経由するルートでは1日あたり2000台の減少、ピッコロシアター南交差点を経由するルートでは1日あたり1500台の減少が見られ、周辺交通が園田西武庫線に転換されていることが明らかとなりました。
実際に現地を調査したときに撮影された写真を比較すると、これまでクルマと自転車が混ざり合うように通行していたポイントも、混雑緩和によって安心して利用できる環境に変化しており、地域の安全性の向上にも一役買っていることが見てとれます。
また、地元消防署員から「現道と比べて道幅も広く、迅速な消火・救急対応が可能となりました」「ルートの選択肢が増え、道路の混雑時でも安定した初動対応ができます」「現場到着時間、病院到着時間が短縮しました」といった反響もあるようです。
JR猪名寺駅と阪急園田駅、尼崎南部地域を結ぶバス路線も新設(延伸)され、地域の住民の交通利便性や交流の活性化にも一定の影響を与えていることが伝えられています。
Writer: 春山優花里
フリーランスの編集記者。WEB媒体を中心に15年以上メディア業界で働くなんでも屋。幼少期に叔父の書斎で見た膨大なミニカーコレクションに圧倒され、クルマやバイクに興味を持つ。漫画やアニメ、ゲームが好き。


















