5速MTも設定! 三菱「パジェロ“エボ”」が凄かった! 高性能「V6 MIVEC」エンジン×走りの「4WD」も搭載! 新型登場にも期待したい「伝説のエボリューション」を振り返る
三菱「パジェロ」が国内で7年ぶりに復活しました。そんなパジェロといえば、モータースポーツシーンでも大活躍したことを覚えている人も多いでしょう。レースで勝つためにパジェロを鍛え上げたスポーツモデル「パジェロエボリューション」を振り返ります。
レースで勝つための「パジェロ“エボ”」
長らく前から登場が匂わされてきた、三菱のクロスカントリーSUVである「パジェロ」の新型モデルが、2026年9月2日に正式に世界初披露となりました。2026年12月に発売予定で、今後は国内にとどまらず、各地域でも発売予定です。
今回お披露目された新型パジェロは、従来のクロスカントリーSUVという高い走破性などはそのままに、フラッグシップモデルとしての上質さもプラスし、全方位に渡って大幅に進化させたとアナウンスされました。
そのいっぽうで、パジェロといえばモータースポーツシーンでも大活躍したことを覚えている人も多いでしょう。レースで勝つためにパジェロを進化(エボリューション)させたスポーツモデル「パジェロエボリューション」を振り返ります。

三菱の「エボリューション」モデルといえば、まず真っ先に「ランサーエボリューション(以下ランエボ)」シリーズが挙げられるところです。
しかし、パジェロエボリューションもランエボと同じく、ラリー(世界ラリー選手権ではなく、当時のダカールラリー)で勝つために1997年に生まれたモデルでした。
ベースとなったのは2代目パジェロのショートボディ(3ドア)です。
顔つきやキャビン周りにベース車の面影が残るのは「ランサー」ベースのランエボと同じで、ワイドでボリューミーなフェンダーや空力を意識したバンパー類、ボンネットに開けられたダクトなどのエボリューション要素も、ランエボと共通するものとなっています。
もちろん見た目だけでなく中身もしっかり進化しており、ボディ剛性は曲げ剛性で約47%、ねじり剛性で約33%の向上を実現。
足回りはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンク式ダブルウィッシュボーンの四輪独立サスペンションとなり、長時間ハードな走行を続けるダカールラリーにも対応できるようになっていました。
そして心臓部には、通常モデルに搭載される3.5リッターV型6気筒「6G74」型をベースに、新開発となる可変バルブタイミング&リフト機構「MIVEC(マイベック)」や電子制御可変吸気システムなどを組み込み、NAながら最高出力280PS・最大トルク35.5kg・m(348Nm)の出力を達成。
駆動方式はベース車と同様、「スーパーセレクト4WD」を採用し、リアデファレンシャルにはヘリカルLSDにビスカスカップリングを組み合わせた「ハイブリッドLSD」を組み込み、悪路走破性とオンロードでの旋回性も高めていました。
このように、性能面では硬派な進化がなされていたパジェロエボリューションですが、インテリアは基本的な造形はベース車同等となっていたのも興味深いところです。
レカロ社製のフロントシートやカーボン調パネルが備わる程度の違いしかなく、あくまで競技に出るためのベースモデルというものだったのです。
そんなパジェロエボリューションは、5速MTのほか、5速AT仕様もラインナップされており、車両本体価格は前者が374万円、後者が390万8000円と今の感覚では驚くほどリーズナブルなものとなっていました。
現在ではその希少な存在からプレミア車となり、中古車では当時の新車価格を超える価格で取引されるケースもあります。
ちなみに、今回発表された新型パジェロも、今後ラリー競技への参加も検討しているということで、その活躍が期待されます。
かつてのパジェロエボリューションが復活すれば、往年の三菱ファンは非常に嬉しいところですが、実際登場したとしても、価格はかなりのものになりそうなのが悩ましいところです。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。


























