トヨタ「ノア」ガソリン車廃止で最安価格「約43万円アップ」! 高額化で“残クレ”&中古車の検討増の声も!? 「定番ファミリーカー」の現状は?
トヨタ「ノア」は、2026年5月の一部改良でガソリン車が廃止され、最低価格が約43万円上昇しました。価格上昇によって購入者の動向に変化はあるのでしょうか。販売店に話を聞きました。
価格アップした「最新ノア」の現状は?
トヨタ「ノア」は、ファミリー層を中心に支持されているミドルサイズミニバンです。兄弟車の「ヴォクシー」とともに2026年4月に一部改良が発表され、同年5月に発売されました。
改良モデルの最大のトピックスは「ガソリン車の廃止」で、ウェルキャブシリーズを除き、全車がハイブリッド専用モデルになっています。
これにともなって車両価格も上昇しましたが、購入者の傾向にはどのような変化が起きているのでしょうか。発売から約5か月が経過した現在の状況について、トヨタの販売店に話を聞いてみました。

ノアの価格(消費税込、以下同)は、一部改良前の約283万円から、改良後は約326万円からとなり、最低価格が約43万円上昇しています。
これはガソリン車が廃止されたことに加え、従来の標準ボディの「X」がなくなり、エアロ仕様の新グレード「S-X」が最も安いグレードになったためです。
また、ハイブリッド車も価格が引き上げられており、「S-G(2WD)」は約16万円、「S-Z(2WD)」は約13万円値上がりし、S-Zは405万6800円と400万円を超えました。
なお、一部改良では内外装のリフレッシュに加え、メーターディスプレイの大型化や前後方ドライブレコーダーの設定、「E-Four」のドライブモードセレクトへの「SNOW EXTRAモード」の追加などが行われました。また、ワンタッチスイッチ付デュアルパワースライドドアが「S-G」にも標準装備されています。
走行面では、ショックアブソーバーの減衰力を最適化することで乗り心地を改善したほか、防音材などの配置を見直すことで静粛性も向上しました。
こうした装備や性能の向上が図られた一方、車両価格も上昇しました。では、今回の改良によって購入者の動向にはどのような変化が見られるのでしょうか。
まず、ノアとヴォクシーの購入層の違いについて、関東地方の販売店スタッフは次のように話します。
「ノアもヴォクシーも購入層に大きな違いはありませんが、ノアのほうがファミリー層の割合が若干高い印象です。一方、ヴォクシーは独身の方やお子さまがいない共働きのご夫婦が指名買いすることもあります」
また、ガソリン車が設定されていた頃は、ガソリン車とハイブリッド車で迷いながらも、燃費などのランニングコストや街中での静粛性を重視してハイブリッド車を選ぶ人もいたそうです。
とくに子育て世帯では、走行中に子どもが眠ることなどを考慮し、静粛性を重視するケースもあったといいます。
こうした購入傾向から、販売店ではノアのほうがヴォクシーよりもハイブリッド車を選ぶ人の割合が若干高かったのではないかとみており、ガソリン車廃止による影響も比較的小さい可能性があるといいます。
一方、ノアでもガソリン車を希望する顧客は一定数いたといいます。従来のガソリン車の価格帯を重視していた購入者にとっては、ハイブリッド専用化による車両価格の上昇が購入判断に影響する可能性は十分に考えられます。
実際に、販売店スタッフは「ヴォクシーもそうですが、新車ではなく認定中古車を検討するお客さまも、以前より若干増えているようです」と話します。
また、今回の一部改良ではハイブリッド車も値上げされました。ノアは若いファミリー層からも選ばれているため、車両本体価格にオプションや諸費用を加えた乗り出し価格が、予算を超えてしまう購入検討者もいるでしょう。
価格上昇への対応として、残価設定ローン(残クレ)を検討する層にも注目したいところです。残クレを利用すれば、車両価格全額を通常の分割払いで返済するケースと比べて、契約期間中の月々の支払額を抑えられる傾向にあり、新車のノアを選ぶ際の支払い方法のひとつとなるでしょう。
残クレについて販売店スタッフは「ヴォクシーと同様に、ノアでも残クレを検討するお客さまが少しずつ増えている印象です」と話します。
残クレでは、契約時に数年後の残価が設定されます。ただし、金利や最終回の支払い、車両返却時の条件なども含めて比較する必要があります。
また、将来の売却時に少しでも高く売れることを期待して、上級グレードの「S-Z」を選ぶ人もいるそうです。販売店によると、こうしたリセールを意識したグレード選びも、以前より若干増えているといいます。
では、価格上昇によってライバル車を検討する人は増えているのでしょうか。
この点について販売店スタッフは「ほかの車種に流れるお客さまは、それほど多いとは感じません」と話しており、少なくとも今回話を聞いたトヨタの販売店では目立った動きはないようです。
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ノアは、ヴォクシーと同じくガソリン車の廃止によって購入時の選択肢が変化しました。ただし、取材した販売店では、ハイブリッド専用化による影響は比較的小さいとの見方も示されています。
今後は、価格上昇を受けた購入者のグレード選びや、残価設定ローンを含めた購入方法の変化にも注目したいところです。
Writer: 塚田 勝弘
中古車の広告代理店に数ヵ月勤務した後、自動車雑誌2誌の編集者、モノ系雑誌の編集者を経て、新車やカー用品などのフリーライター/フリーエディターに。軽自動車からミニバン、キャンピングカーまで試乗記や使い勝手などを執筆。現在は最終生産期のマツダ・デミオのMTに乗る。



































