ホンダ「CBR600RR」の“翼”はどこへ!? 121馬力の直4スポーツが顔つき一新! 空力性能を保つ新スポイラー採用の2027年モデルを欧州で発表
ホンダ・ヨーロッパは2026年10月20日、ミドルウェイトのスーパースポーツ「CBR600RR」の2027年モデルを発表しました。
更なる進化を果たしたミドルウェイト・スーパースポーツ
ホンダ・ヨーロッパは2026年10月20日、ミドルウェイトのスーパースポーツ「CBR600RR」の2027年モデルを発表しました。
最新モデルでは、スタイリングや性能、搭載する技術に手を加え、サーキットでも公道でも走りの質を高めたことが特徴です。
外観では、フロントフェイスが新しくなりました。下部にあったウイングレットはフロントスポイラーとして設計し直され、ヘッドライト下部のエリアに組み込まれています。
ホンダのエンジニアによれば、この改良を加えることでダウンフォースを失ったり空気抵抗を悪化させたりすることなく、より洗練された見た目を実現したとのことです。
HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)も更新され、フルカラーTFTスクリーンは5インチに大型化されました。ラップタイムやファステストラップといった情報を表示します。
カラーは「マットバリスティックブラックメタリック」と「イグニッションレッドHRCトリコロール」の2色が用意されています。

エンジンは、排気量599ccの水冷4バルブDOHC直列4気筒で、最高出力は89kW(121PS)/1万4250rpm、最大トルクは63Nm/1万1500rpmで、圧縮比は12.2:1となっています。
インレットポートの形状を見直したことで流量能力は2.2%向上しました。バルブタイミングは、インレットバルブの閉弁とエキゾーストバルブの開弁を、それぞれ5度遅らせています。
排気系は4-2-1エキゾーストで、触媒を大型化し、EURO5への適合にも寄与しています。アシスト&スリッパークラッチは、標準的な設計に比べて操作に必要な負担を32%軽減しました。
電子制御の中心はスロットルバイワイヤ(TBW)で、9段階のHSTC(ホンダ・セレクタブル・トルク・コントロール)、ウィリーコントロール、リアリフトコントロールを備えます。
ボッシュ製の6軸IMU(慣性計測装置)は1秒間に100回の計算を行い、HSTCやコーナリングABSなどを管理します。ライディングモードは3つのデフォルト設定に加えて2つのユーザーモードがあり、クイックシフターは標準装備で、操作感を3段階で調整できます。
ブレーキには、フラッグシップモデル「CBR1000RR-R Fireblade」由来のニッシン製デュアル・ラジアルマウント4ピストンキャリパーと、310mmフローティングディスクを組み合わせました。ABSモジュールも同じ車両から受け継いでおり、「レース」「トラック」「スタンダード」の3モードから選べます。
サーキット専用にはHRCが3種類のレースキットを用意しました。スーパースポーツ世界選手権、スーパーバイク、トラックデイの各用途に対応し、パーツは個別にも購入できます。
純正アクセサリーはレーシングパックとコンフォートパックの2種類です。コンフォートパックは、15L(最大22Lまで拡張可能)のリアシートバッグ、5段階のグリップヒーター、USB-C充電ソケットで構成されます。
CBR600RRの系譜を支えているのは、豊富な競技実績です。FIMスーパースポーツ世界選手権では、2003年から2008年まで毎年、さらに2010年、2012年、2014年に優勝しました。
アジアロードレース選手権は2012年から2016年にかけて制し、全日本ロードレース選手権ST600クラスでも、2003年から2011年、2013年、2014年、2016年、2019年にタイトルを獲得しています。
エンジンは2010年から2018年まで、Moto2クラスのパワーユニットにも採用されました。欧州市場では2017年の初めにいったん姿を消したものの、日本とタイでは2021年モデルとして再導入され、欧州では2024年モデルから復帰しています。
車両重量は194kg、シート高は820mm、ホイールベースは1,370mmです。なお、これらの仕様は暫定的なもので、予告なく変更される場合があります。
実績に裏打ちされた走りに、空力と電子制御の進化が加わった2027年モデルは、ミドルクラスのスーパースポーツを求めるライダーにとって、注目の1台となりそうです。
Writer: くるまのニュース編集部
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