“7年ぶり復活”の三菱「“新型”パジェロ」どんなクルマ? 20年越し大進化した「新たなフラッグシップクロカン」の実力は? 800万円クラスの「最上級スーパーエクシード」を全開で試す!
国内で7年ぶりの復活となった三菱の本格クロスカントリーSUV「パジェロ」。その走りの実力はどうでしょうか。カーライフジャーナリストの渡辺陽一郎さんがレポートします。
「買い」のグレードはどれなのか?
乗り心地は、サーキットコースの路肩にあるゼブラの段差部分に少し乗り上げて確認しました。
試乗車のスーパーエクシードが装着するタイヤは、ブリヂストン「デューラーH/T」で、サイズは20インチ(255/55R20)、指定空気圧は前後輪ともに240kPaです。
乗り心地は少し硬いですが、直接的な突き上げ感は生じません。サスペンションとタイヤが路面のデコボコを吸収して快適性を保ちます。
運転席から見た視界は、前後左右ともに良好です。ボンネットも視野に入り、左右が少し盛り上がっているため、ボディの先端や車幅も分かりやすいです。

内装は上質で、インパネはソフトに仕上げられ、合成皮革も使われます。スーパーエクシードでは、14.3インチのフル液晶ドライバーディスプレイ(デジタルメーター)と、同じく14.3インチのディスプレイオーディオが並んで装着され、多彩な情報を表示します。
そして、新型パジェロの実用性で特に注目されるのは、全車に標準装着される3列目シートです。2列目に前後のスライド機能を装着したので、多人数で乗車する時は、2列目を前寄りにスライドさせると3列目の足元空間を拡大できます。
身長170cmの大人4名が乗車する場合、2列目の膝先空間を「握りコブシ1つ少々」まで詰めると、3列目の膝先にも同程度の余裕ができます。2列目に座る乗員の足が1列目の下側に収まりやすく、窮屈には感じません。
3列目は床と座面の間隔が不足して、膝が大きく持ち上がりますが、2列目の下側に足が少し収まります。片道45分程度の距離なら多人数乗車も可能です。
ちなみに、筆者(渡辺陽一郎)が調べたところの「国産SUV3列目シート快適性ランキング」の1位は、3列目に重点を置いて開発されたマツダ「CX-80」ですが、2位に新型パジェロが入ります。
2列目にスライド機能を装着しないトヨタ「ランドクルーザー250/300」に比べて、新型パジェロの3列目は、足元空間を拡大できて快適です。

その一方で新型パジェロには、選ぶ時の注意点もあります。
価格が676万5000円のGSRでは、フル液晶ドライバーディスプレイとディスプレイオーディオが14.3インチになるのに、693万円のエクシードでは、12.3インチに小さくなることです。
これはエクシードがスーパーエクシードのベーシック版に位置付けられ、価格を600万円台に抑えるためですが、20インチアルミホイール装着車を選ぶユーザーなら、14.3インチの大型ディスプレイも欲しいでしょう。エクシードの装備は少々中途半端に思えます。
そうなると新型パジェロのグレード選びは、18インチタイヤのGSRか、20インチを装着する最上級のスーパーエクシードです。
そこも考慮して、販売店の予約受注も、冒頭で述べた通りGSRとスーパーエクシードを優先して開始しました。
機能と価格のバランスで選ぶ買い得グレードはGSRで、カッコ良さや上質感を重視するなら、フル装備になる最上級のスーパーエクシードです。
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。




























































































