日産の斬新「“2列6人乗り”ハイトワゴン」に大注目! 「シエンタ」と同等の全長に“前席3人掛け”シート搭載! 「リッター23km」走れるメーカー初の「限定ハイブリッド」も用意された「ティーノ」とは!
コンパクトミニバンのトヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」が人気を集めるなか、かつて日産は2列シートで6人乗りという独自のパッケージを持つハイトワゴン「ティーノ」を販売していました。そんな先駆的モデルのティーノとは、どのようなクルマだったのでしょうか。
シエンタ・フリードの先駆者!? 2列6人乗りの「革新的ハイトワゴン」とは
トヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」といった、大人数の乗車が可能で使い勝手のいいコンパクトミニバンが人気を集めていますが、かつて同様の発想で開発した先駆的なモデルが存在しました。
それが、日産が1998年に発売したハイトワゴンの「ティーノ」です。
ティーノは2列シートの室内に6名が乗車できる仕様で、後席だけでなく前席にも3人が座れる点を大きな特徴としています。
ボディは、ワイド、ショート、ハイトな独特のプロポーションを特徴とします。
ボディサイズは全長4270mm×全幅1760mm×全高1610mm、ホイールベースは2535mm、最小回転半径は4.9mです。全長は現行のシエンタやフリードとほぼ同じサイズで、取り回しに配慮された設計でした。
室内は、室内幅1500mm、室内高1220mmというゆとりあるスペースを確保しました。
前席には「マルチユースベンチシート」を採用し、いざというときには3名が乗車できるよう設計。シフトノブをコラム式、パーキングブレーキを足踏み式とすることで、前席左右のウォークスルーも可能にしました。
後席には3座独立の「マルチユースセパレートシート」を備え、1席ずつの脱着のほか、畳んで持ち上げるダブルフォールディングやリクライニングにも対応。さらに中央席を取り外し、両側の席を内側へ寄せれば200mmのロングスライドが可能です。
荷室空間は、6名乗車時でもトノボード下に440リットル(VDA方式)の容量を確保。後席をダブルフォールディングすると荷室長は1335mmに広がり、シートを外せば1665mmまで拡大します。なお、後席は工具を使わずに脱着でき、車検証の記載変更も不要でした。
エクステリアは、ウイング形状のフロントグリルと、4灯式ヘッドランプの下にフロントターンランプを配した3次曲面ランプでフロントを構成。サイドはカウルを前方に出したモノフォルムシルエットを描き、リアにはブリスターフェンダーをあしらっています。

発売時のパワートレインは、2リッター直列4気筒エンジンと1.8リッター直列4気筒リーンバーンエンジンを設定。
また、2000年3月には先進のハイブリッドシステムを搭載した「ティーノハイブリッド」を発表し、日産初の市販ハイブリッド車として100台限定で発売。即日完売を記録して大きな話題を呼びました。
ティーノハイブリッドの乗車定員は5名で、1.8リッターエンジンにモーターとHYPER CVT、マンガン系正極のリチウムイオンバッテリーを組み合わせ、10・15モード燃費23.0km/Lという優れた低燃費を実現しています。
その後、特別仕様車などさまざまなモデルを追加したものの、2002年のマイナーチェンジで6人乗り仕様を廃止し、ティーノは5人乗りのみへとシフトします。
当時の発売価格(消費税抜き)は、169万7000円から、ティーノハイブリッドは315万円に設定されました。
しかし、同時期に販売されていた3列6人乗りモデルなどのライバルとの競争の中でティーノは苦戦を強いられ、2003年に販売を終了しました。
前席にも3人が座れる2列6人乗りとして登場し、その後5人乗りやハイブリッド仕様を追加したティーノ。時代に先駆けた画期的な室内パッケージと多様なラインナップを展開し、ハイトワゴンとしての独自の足跡を残しています。
Writer: 阿久津仁
1998年東京都生まれ。高校卒業後、自動車業界をはじめとして不動産業界、IT業界、SNS業界など様々な業界でビジネスを展開するビジネスマン。某大手転職メディアでのWebライティング経験や、オリンピック記事の制作など様々な分野でWebライティング記事を作成し、Webライターとしての経験は10年に及ぶ。趣味はクルマ・バイクで休日にドライブをすること。















