新型「エルグランド」自腹購入! “1700km”走って「ワインディング&高速道路」は実際どう? “燃費”は下道で「リッター30km」表示も! オーナーだから分かった「“新型”最高級ミニバン」の実力とは!
2026年7月に発売された日産の新型「エルグランド」を自腹購入した筆者(自動車ジャーナリスト 吉川賢一)。7月末の納車から走行距離は1700kmを超えました。今回は、高速道路やワインディングでの安定性や静粛性、実燃費など、実際に走って分かったことをホンネでレビューします。
新型エルグランドの本質的な「魅力」とは
そして、高速道路やワインディングを長時間走るなかで、改めて感じたのが「静粛性の高さ」です。
旅行やゴルフなどで遠出をする際、高速道路を降りてから目的地へ向かう最後の区間で、流れのよい幹線道路や山道を30分、40分と走ることがあります。
ここでロードノイズやエンジン音が大きいと、目的地に着くころには疲れが出てしまいがちですが、新型エルグランドは最後の区間でも疲れにくいのが印象的です。

筆者は遠出をするとき、夜明け頃に自宅を出ることが多く、あえてラジオや音楽を流さずに走ることがあります。
朝の静けさのなかで聞こえてくるのは、タイヤが路面と接するわずかな音と、遠くから聞こえてくるようなエンジン音です。車内が静かなぶん、運転にも集中しやすく感じます。
これは、これまで乗ってきたガソリン車やディーゼル車とは明らかに違う感覚です。
ハイブリッド車でも、走行開始直後のエンジン音やロードノイズが気になることはありますが、新型エルグランドは外の音と隔絶されたような感覚があります。
遮音性の高い窓ガラスや「アクティブノイズコントロール」、そして振動を軽減した第3世代の「5-in-1」e-POWER電動ユニットなどによる複合的な効果でしょう。
この静粛性は「乗り心地のよさ」だけではなく、長距離ドライブでの疲れにくさにもつながっていると感じています。
実燃費についても、興味深い特徴がありました。
これまで2度の満タン給油をしており、1回目は約800km走行時点で残り走行可能距離が約250km、2回目は約900kmで残り約130kmでした。どちらもエアコンを26度設定で常時使用し、一般道約3割、高速道路約7割という使い方です。
高速道路では渋滞にも遭遇しています。高速走行では、プロパイロットでの巡航を基本とし、新東名や東北道では120km/hで巡航する場面もありました。
こうした条件で走った結果、給油量から計算した実燃費は15~16km/L程度です。
新型エルグランドのカタログ燃費は16.8km/L(WLTCモード燃費)で、市街地15.2km/L、郊外17.8km/L、高速道路16.9km/Lと記されています。
今回の実燃費は、WLTCモード燃費に近い数値となりました。
興味深いのは、高速道路を降りたあと、一般道や山坂道、ワインディングを走ると、燃費が大きく改善する傾向があること。高速道路を走った直後には13km/L前後を示していても、目的地へ向かう最後の一般道や山道を走るうちに、燃費計の数値が伸びていきます。
とくに流れのよい郊外では、瞬間燃費計がメーター上限の30km/Lを表示し続けることもあります。高速道路で落ちた燃費を、郊外の一般道やワインディングで取り戻しているような感覚です。
※ ※ ※
1700kmを走って改めて感じたのは、新型エルグランドの魅力は速さではなく、どんな道でも安心して走り続けられることです。
高速道路からワインディングまで安定感が高く、最後の山道まで静かで疲れにくく、目的地に着いても「もう少し走りたい」と思わせてくれる……。
そんな気持ちにさせることも、新型エルグランドを長距離で走らせて感じた大きな魅力として実感することができました。
Writer: 吉川 賢一
日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど





























































































