「時速15キロ」超低速走行からの“あおり運転男”逮捕! 「クルマぶつけられた!」自ら110番通報も“ドラレコ”で自爆!? ネットでは批判集まる
兵庫県警は2026年9月8日、自分のクルマを追い抜こうとした後続車に対し幅寄せなどの「あおり運転」をしたとして、兵庫県播磨町に住む49歳の男を逮捕しました。もともと男のクルマは超低速で走行していたということで、ネット上では男の行動に批判や憤りの声が上がっています。
「低速も論外」「自分の異常さに気づいていない」 ネット上では批判の声
兵庫県警は2026年9月8日、クルマの運転中に追い抜こうとしてきた後続車両の進路を妨害する「あおり運転」をしたとして、兵庫県播磨町に住む無職の49歳の男を道路交通法違反(妨害運転)の疑いで逮捕しました。
この事案は2026年7月7日、男が明石市内の市道を時速15キロという超低速で運転していた際、男のクルマを追い抜こうとして対向車線にはみ出た後続車両に対し、急加速して並走したり、対向車線の方向に幅寄せしたりする妨害行為をおこなったものです。
警察によりますと、後続車両の運転手が追い抜きをしようとした際にクラクションを鳴らしたことに男が激高し、妨害行為が始まりました。そして男があおり運転を続けたところ、男のクルマと追い抜きをしようとしたクルマがセンターライン付近で接触したということです。
その後、男は自ら110番通報し、「クルマをぶつけられた。首が痛い」などと申し立てました。しかし、警察が双方のドライブレコーダーの映像を確認した結果、男があおり運転をしていたことが判明し、今回の逮捕に至りました。
男は警察の調べに対し、「私のクルマを抜かそうとしたので、危険だと思い、加速して止めに入った」と話し、容疑を一部否認しています。
道路交通法では、他の車両の通行を妨害する目的で、後続車に対しての急ブレーキや無理な幅寄せ、前車との車間距離を極端に詰めるなど11類型の違反行為をおこなうことを「妨害運転」、いわゆる「あおり運転」として、禁止しています。

この事案に関してインターネット上では、「自分の発言がおかしいことに気づいていないのが恐ろしい」「一般道でも超低速で運転する人が結構いるけど、本当に迷惑。スピード出しすぎはもちろんだが、低速も論外」「わざと低速で走って、追い抜かれそうになったらキレるとかやばすぎ」など、男のノロノロ運転に批判の声が上がっています。
なお一般道路に関しては、最低速度が指定されている場合などを除き、ノロノロ運転そのものを直接取り締まる規定はありません。
ただし、道路交通法第27条第1項および第2項の「追いつかれた車両の義務違反」では、一定の条件のもとで、追いつかれた側の車両が後続車両の追い越しが終わるまで加速してはならないことや、後続車両に進路を譲る義務について規定しています。
そのため、ノロノロ運転のクルマを追い抜こうとする後続車を妨げるために加速したり、進路を譲らなかったりする行為があれば、同条の違反に当たる可能性があります。
さらに、男のあおり運転に対しては「こんな絵に描いたようなあおり運転がまだあることに驚きます。やり口も常習的だし、厳罰を与えていただきたい」「極端なあおり運転は免許取り消しの上、再取得も不可能にしてほしい」など、罰則の強化を求める意見も寄せられています。
現在、あおり運転によって交通の危険のおそれを生じさせた場合は、刑罰として「3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」が科せられる可能性があるほか、違反点数25点が加算され、原則として免許取り消し(欠格期間2年)の行政処分があります。
加えて、高速道路で他のクルマを停止させるなど著しい交通の危険を生じさせた場合については刑罰として「5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」が科せられるほか、違反点数35点で免許取り消し(欠格期間3年)の行政処分を受ける可能性があります。
※ ※ ※
2020年6月からは改正道路交通法の施行により、あおり運転に対する罰則が設けられ、それまで以上に取り締まりが強化されることとなりました。
とはいえ、2026年5月にチューリッヒ保険会社が、週1回以上運転する18~69歳の男女2000人を対象におこなった「あおり運転に関するアンケート」では、5年以内にあおり運転をされた経験があると回答したドライバーが全体の約4割を占めました。
その内容は「後方から激しく接近された」が最多の86.5%、次いで「左側から追い越された」が27.8%、「必要のないハイビームをされた」が27.5%などという結果でした。
この調査をふまえると、罰則が強化された後でも、あおり運転の被害を経験したドライバーが一定数いることが分かります。
今後はあおり運転に対する罰則や取り締まりの強化だけでなく、免許更新時の講習で改めてその危険性を周知するなど、あおり運転を防止するために様々な方法でアプローチしていくことが求められます。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。



























